第0話 どーでもいい説明回
題名通りどーでもいい回
私、北条優香と言う人間は、普通の女子高生だった。
普通ならここは″だ″とか″です″とかなのだけど…
現在私は、とある事件をきっかけに、普通の女子高生とは言い難い状況におかれてます。それは数日前の出来事です。
〜数日前〜
「ねぇ、優香〜。今日発売のゲーム、優香もやるでしょ?一緒にやらない?」
学校に登校して教室に入ると、直ぐに友達の橘栞が声をかけてきた。
「ゲーム?なにそれ?」
栞はゲームやアニメが大好きな、所謂″オタク″に分類される女の子だ。
そーいうの大好きな栞に対して私はそっち系にはやや疎い。当然、私もやるみたいな風に話してきたが、私は、それが何の事かさっぱりだ…
「もぉ、優香忘れたの?この前CMでしてた、ファンタジー系のVRMMORPGだよ。面白そうって言ってたやつ。」
栞の言葉で思い出す。この前栞と遊んだとき日本初のなんたらゲームの事か…
すっかり忘れてた。
「あぁ、あのゲーム…でもアレ私が持ってるゲーム機で出来ないんでしょ?お小遣いじゃ買えないからパスかな〜」
確かに面白そうだったけど、確か特殊な機械が必要みたいだから、やるにはその機械から買わなくてはならない。お小遣いで足りるとも思えないし、そもそも、そこまでしてやりたいとは思わないから、栞には悪いが断る事にした。いつもなら1度断れば無理には誘ってこないのが、栞なんだけど今回は違った…
「ハードは私が2つもってるから使ってない方を優香に貸してあげるよ。ソフトも予約分と貰える分があるから一つ優香にあげるよ」
お願いっと、言いながら上目遣いで手を合わして見つめてくる栞。それ同性にやっても意味ないよ…
と言うか、何故2代も持ってるの?
「なんでそこまでして私を誘うの?」
いくつか疑問はあったけど1番気になるモノを聞いてみた。
「優香が初めて自分からゲームに興味持ってくれたし、それに…唯一のリア友だから」
最初の理由は嬉しいけど最後の理由は要らないんじゃないかな?
しかし、そんな理由を聞けば断るに断りづらく、結局一緒にやる事にした。
この時の決断が私達の生活を大きく変える事はまだ私も栞も知らなかった。
それ以降放課後になるまでは栞からそのゲームの事について軽い説明をして貰った。
そのゲームは<FREEDOM LIFE ONLINE>通称<FLO>というゲームで、VR技術を用いて作られたオンラインゲームだそうだ。
そのゲームのβテストと言うものに、栞は参加していて、その特典として、ソフトが1本貰えるらしい。貰えるにも関わらず予約していたのは私を誘う為だったらしい。
明日は土曜日。学校も休みと言う事で、私は今日の放課後から、栞の家に泊まりゲームをプレイする事になった。
「とりあえずはじめよっか。」
一通りの説明を受けた私は<ダイヴ・ギア>と言う機械に私の生体情報を認識させた。この機械でVR世界に意識を飛ばすらしい。科学の進歩は凄いモノだ。
<ダイヴ・ギア>を装着して起動させると私の意識は光に包まれた。
『FREEDOM LIFE ONLINEを起動させます』
脳内に響く電子音声と共に<FLO>がスタートした。
先ずは、自分の分身となる、アバター造りだ。
名前は<シロ>にする事にした。
性別は<ダイヴ・ギア>に認識させた性別以外は選択不可能で強制的に女性。精神的影響を考えての制限らしい。
次は種族決め、<FLO>には、人族、獣人族、エルフ族、ドワーフ族の4つの種類が選べるらしい、普通はプレイスタイルに合わせて選ぶべきなのだが、私はランダム選択を選ぶ。
此処でコレを選択するとアバターの容姿までランダムに選ばれるらしいが、私は特に拘りがないので面倒な手間が省けて好都合だ。
『キャラメイクを完了させますか?』
目の前に出る一文。1分程度でアバター造りが終わってしまった。
こんなに適当で大丈夫なのだろうか?
まぁ余程酷い容姿ならデータ消して造り直せばいいか、そんな軽い気持ちで私は<Yes>を押した。その瞬間私の視界は再び、光に包まれた。次に見えた景色は大きな噴水がある街中だった。
感想、指摘などございましたら、遠慮なくお教えください