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これからの夢
それが、彼女の夢だったらしい。
「…神さま、ねぇ」
私が不思議そうに言う。
別世界とも思う世界の夢を見た私が言うのもなんだが、神さまなんているのかどうか。
「そう、神さま。間違いなく、誰かは知らないけども神さま」
そう言ってから、彼女は私に問いかける。
「それで、やってみる?」
何をと言わなくても、はっきりと分かる。
向こうの世界に干渉することだ。
「…もしも、本当に苦しめられている仲間たちがいるのなら、助けないと」
「そう言うと思った」
「でも、大丈夫?」
「何が?」
「禁術でしょ、別時空の干渉なんて」
本当は次元干渉術という魔法の一つだ。
誰でも扱えるような初等魔法ではなく、危険な術なために上級魔法として指定をされている魔法だ。
「問題ないよ。バレなきゃ」
彼女はそう言ったが、私は心配だった。