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異世界神話奇譚  作者: 玉梓
石器の王国
11/21

3 狂言幕間劇

興がのったのでもう一話。

男の名前が出ない狂言視点で

 古来より権力者というものはそれに溺れるものが多い。

 自らは何もしなくても言葉一つで人が動き、それが叶う。


 ここの王もそうだ。

 他者の獲物を差し出させて腹を満たし、

 特に指示も出来ないくせに土地を練り歩き、

 若い美女を見れば連れ帰って何人でも寝室に囲う。

 危機に際して誰かを守る事無く、

 他人を盾にわが身を守る。


 確かに、年上や目上の人間は敬うべきだ。

 だが、それに値しない人間はどうする?


 それでも守らなければ、と思うのは日本人特有の儒教的思想らしいがね。


 信念を持って生きる職人。

 あるいは誰よりも先頭に立つ青い血というものは、

 例え相手が格上の権力者であっても己を曲げぬものだ。


 ちなみにここの王は何かを為して認められたのではなく、先祖が土地の所有を主張したが為。

 つまりは、何の実績も無い。


 実績を奪われ、危険を押し付けられ、ありもしない失敗に責任を問われる。

 あまつさえ妻を娘を。自分の寝所に来いと言う 醜 い 豚 を。

 君ならどうするかね?


 無能な権力者の末路というのもは大抵相場が決まっている。


 そうら。


 英雄殿のお出ましだ。


 彼には力がある。

 仮にそれが神の加護であっても、その実力は誰もが認めるものだ。

 獲物を分け与えて飢えから救い、

 命を狙う獣から身を呈して守った。

 柵で村を囲い、横穴を掘って夜にも雨にも悩まない家を提案した。


 彼がかつてから妻にと願った少女は明日、王に迎えられる。

 それが彼の大義名分だ。


 攫われそうな姫を守る英雄。

 実に絵になる話だと思わないかね?

 素晴らしい。


 さぁ?

 君ならどちらにつくかね?


 壁を叩く準備は万全かな?

 次回クーデター編。

名前が無いから本気で募集中w

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