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pure sweeten  作者: 新海 明加
2/6

作るのも一苦労

「ただいま。」


「おかえりー。寒かったでしょ。」



家にはお姉ちゃんが来ていた。


永田3姉弟の長女の暁子(あきこ)が。


ちなみに私は次女。


お姉ちゃんは専門学校2年生で、今は家を離れて1人暮らしをしている。


今日が金曜日ってこともあって帰ってきたのだろう。



「暁姉、帰ってきてたんだ。」


「うん。明日しん君とお出掛けするから、うちからの方が近いからね。」



しん君とは暁姉の彼氏さんで、筒井(つつい) 晋治(しんじ)が彼の本名。


もうあれこれ2年もつき合ってる。


そんなことを考えてると



「咲生は渉君と?」


「・・えっ!?」



ボケッとしていて反応が遅れた。



「あら、渉君のこと考えてたの?(笑)」


「ちっ違う!!」


「そんなに照れなくてもいいのよ☆姉妹じゃない。」


「だから本当に違うんだってば!!」


「そう。」



残念そうな顔をしているんだろうけれども、顔が笑っている。



「そうそう、咲生はもう作った?チョコ。」


「ううん。まだ・・・」


「・・・間に合うの??」


「危ないかも・・・」



普通の子だったら間に合うのだろう。


でも私は論外なのだ。


自分で言うのもなんだが、私が料理を作って食べさせたら、病院送りにするほどに・・・。


実際、お父さんが救急車で運ばれた。


救急隊員に聞かれたときは、家族全員が私を見ながら



「食にあたったのかも」



と口を揃えて言った。


そしてお母さんは



「娘が殺人なんていやよ。」



と言っていた。


・・・私もしたくないよ。


懐かしい苦い思い出を思い出して沈んでいると、今思い出したことを察してか暁姉が



「一緒に作る?」



と言ってきてくれた。


これなら安心!!と思い



「うん!!」



と返事をしたら、笑っていた。


そして、さっそく取り掛かることにした。


作ってる途中で、こうだろうと思ってやろうとしたら、あわてて止める姉がいた。



「あんたは大雑把過ぎるのよ。」



と溜息と一緒に言った。


何とかチョコも作り終え満足している私と、くたくたになっている姉。


当分私とは、料理を作らないことを宣言した暁姉は、自室に戻っていった。


・・・ううっすみません。


そんなこんなで次の日を迎えた。

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