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pure sweeten  作者: 新海 明加
1/6

悩み

2月13日(金曜日)。


私、永田(ながた) 咲生(さき)にとっては、一世一代の前の日。


周りの女の子達も明日に向けて準備をしている。


友達の間でも、何を作るとか誰に渡すとか、あるいは告白するとか・・・。


そう!!


明日は愛する人に(特に女性から男性に)贈り物するバレンタインデー。


・・・どうしよう。



「さっちゃん!!」



考えてると声が



「おはよう。どうしたの?そんな暗い顔して。」



柔らかい栗色をした髪に、くりっくりとした目。


見ただけでも愛嬌のある美少年。


彼の名前は、蓮見(はすみ) (しょう)


そして、私の彼氏でもある。



「ちょっと考え事をね。」


「考え事ー??」



かわいらしく小首を傾げている。



「さっちゃんに悩みなんてあるの!?」


「・・・あんた、私をなんだと思ってるの・・・?」


「うーん・・・運動バカ??」



真面目な顔をして言ってくる。



「真面目に言ってんの?」


「それじゃー短距離バカ☆」



渉が言い終えるのと同時に、拳骨を入れてあげた。


そして私が歩き出すと



「さっちゃんひどぉ~い!!(泣)」



と言いながらついて来る。


私が悩んでたこと・・・それは、料理が下手なこと。


友達からも



「どうやったらそんなことが出来るの??」



と聞かれたほどだったし。



「さっちゃん、もしかして明日のこと考えてる?」


「ちっ違うわよ!!」



こういうときに限って鋭い。


しかも珍しく真面目な顔だし。



「ただ、一昨日返ってきた期末の結果が悪かっただけ。」


「本当?」


「本当!!」


「そっか。」



渉は、自分の考えに自身があるとき、なかなか引いてくれない。



「そういえば、明日バレンタインだね☆」


「そういえばそうだね。」



私は前から分かっていたけれど、今思い出したふりをした。


材料なんて、2週間も前から準備していたし。



「くれるでしょ??」


「間に合ったらね。」



はぁー・・・なんで自分はこんな言い方しか出来ないんだろう。


それでも渉はいつものように



「楽しみにしている。」



と笑って言った。


そして私達は、家に帰った。


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