楽観至上主義
「……なんと。まさか大地の原点使いが、キマリスと同化していたとは思いも寄りませんでした。」
「こんにちはジェイカー・リットネスさん。中代頼子です。」
無事第三地区から出てジェイカーと合流出来た。
そこで彼女、大地の原点使いである中代頼子の事を説明。
説明された彼女は笑顔で自己紹介をしお辞儀をした。
実に礼節を弁えた女の子だな。
俺より年下とは思えない。
[実際年下ではないからな。]
…………え?
いやいや、ははは。
そんな訳ないだろ。
あんな幼じ……女の子女の子した子が俺より年上な訳ない。
[誰も年上とは行っていない。貴様と同じ18だ。]
……マジですか。
[マジだ。]
……。
「世の中って広いな。」
「ん?何か言ったかい更月君。」
「いえ何でもないです。」
「そうかい?ならそろそろ行こう。私達はW.W.Sに行きますが、中代さん。貴女はどうしますか?」
欠伸をして目を擦り眠そうにしている頼子ちゃんにジェイカーは聞く。
「ふあ……。ごめんなさい。勿論付いていきます。薫さんにも更月さんを助けてやってくれって頼まれたもん。」
それに、と頼子ちゃんは続ける。
「キマリスがライノセンス勢に渡ると危ないんだよね?……ですよね。戦いを挑まれても勝つ自信はあるけ……ありますけど、やっぱりW.W.Sに、C.D.Cと一緒に行動してた方が安心っていうのが……。」
そこまで言って頼子ちゃんは言葉を切って俯いてしまった。
「……?どうかした―――」
「あーもーうるさーい!」
「おわっ!?」
爆発した。
ぶんぶんと腕を振って、誰もいない空間を殴りつけている。
「いーじゃないの!堅苦しい言葉って私好きじゃないの!」
「ちょ……。どうしたんだよ。」
[何となく想像はつくが、頼子の言葉を待つとしよう。]
いや教えてくれればいいのに。
「更月さんだって悪魔さんだって気にしないよ!多分!」
「えーと、頼子ちゃん?」
「何ですか!」
「俺が一体何を気にしないんだ?」
と、俺が言った所でぶんぶん回される腕は停止した。
そして顔を赤らめ、俺に向き直った後コホンと一つ咳ばらい。
「……敬語です。」
「敬語?」
「うん。更月さんは悪魔さんとベレトさんと同化している。だから本来なら私は跪きながら話さなきゃいけないとかキマリスに言われて……。」
[そういう訳だ。私は全ての悪魔の原点。ベレトはキマリスの上官。そしてその二柱と同化している貴様は最早キマリスにとって神にも等しい存在だ。堅苦しい言葉を使えというのも合点がいくだろう?]
……知らない内に神格化されていた。
「頼子ちゃん、キマリスと話す事は出来るかな?」
「……悪魔さんとベレトさんと同化している方との会話は私には恐れ多い。こうして頼子の影から眺めるだけでも神罰が下るというもの。とか言ってるよ。」
「そうか。何にしても、敬語なんて使わなくていいよ。俺達同い年だしな。」
「分かった。ありがとう。」
そう言って彼女はまた輝かしいばかりの笑顔を浮かべた。
「話は一段落したかな?なら改めてW.W.Sに行こう。」
「はい。待たせてすみません。」
という訳で、魔術師二人とイヴ一人はW.W.Sへと向かうのだった。




