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ExtraMaxWay-NaturaProdesse-  作者: 凩夏明野
第四章-赤い死と永遠の生-
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第四地区-死体処理場-

さて、道中少しのトラブルはありましたが、無事第四地区の中に入る事が出来ました。


「……。」


思わず鼻に手をやる。

酷い臭いだ。

腐敗臭、すえた臭いが充満している。

第四地区に入り一番初めに立ち入る事になるのが死体処理場だ。

処理場なんて言うが其の実、放ってあるだけでまともな処理などしていない。

恐らく、ドルイトス・P・レイヴァンと、センマイカと言う更月君が殺した奴の死体もあるんでしょう。

此処の死体は、管理人が一年毎に焼き払うらしい。

その日が来るまで此処の死体達は腐りつづけ、やがて沸いた蟲どもに肉を喰われ、骨を出し、そして腐敗臭すら無くなる。

……ま、結局殆ど毎日死体が増えるので腐敗臭が無くなる事はないんですけどね。


「……死んだらどうにもならない。死ねばそこには何も残らない。ただ体が焼かれるか、埋められ分解されるか、ただ腐るか、それくらい。死に意味は無く、そして死は忌避すべき物だ。」


[……いきなりどうしたんだい?]

ある人が言っていた言葉ですよ。

[成る程。君は堕ちに堕ちた死体を見て……死に対するその考え方は間違っていないと感じた訳か。]

まあ……そうですね。

[自分は絶対に、あんな物にはならない。]

当然です。

私は腐らせる“者”であって腐る“物”ではない。

腐って死ぬなど有り得ないし、死して尚私は腐らない。

[その意気だ。さて、気付いているかな……。]

当然でしょう。


「久しぶり、ですね颯太。ウィールハート。」


「ウウウウウ……。」


「言葉が通じるなどと言う愚かな望みは持っていません。新たな体に侵食したとは言え、やはり貴方のその力、“アポトーシス”に耐えられるだけの体を持つ者はいないでしょう。脳は腐っておしまい。」


……ならば、意志疎通なんて敵う訳がない。


「マジュツシィ……!」


「おやおやウィールハート。今気付きましたが、“マジュツシィ”って一瞬ジュウシマツっぽいですね。」


「ウオアアアアァアァアァァァア!」


「……。」


終わらせよう颯太。

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