バスケ
体育館には、たくさんの先輩やら、先公がいる。
「なあ、この高校は可愛い子いるかなー?」
拳梧はさっそく女探しか。
まったくこいつは全然かわってねーな。昔から女ったらしだ。
「お前、たらしなんがばれたら、女なんか作れねーぞ!」
「大丈夫!」
なんてコトをはなしながら床に座る。
すると、拳梧がこんなコトを言ってきた。
「お前、部活入るんか?」
部活。
考えてもいなかった。
「俺はちなみにバスケ!やっぱ諦めらんねーし!!」
バスケ・・・。
二度と聞きたくなかったことば。
「お前は?バスケやんねーの?」
「やんない。ははっ。もうやめたんだ。」
「なんで!一緒にやろーぜ!お前だってくやし・・・」
「おい!うるさいぞ!静かにしろ!」
「すいませーん。」
教室へ戻ると拳梧が興奮ぎみに話し掛けてきた。
「悔しくねーのかよ!?」
「別にくやしくねー」
ホントは悔しい。バスケだってやりたい!でも。
「はっ!?じゃあ、あいつと、拓磨との約束は嘘だったんか?あぁ?」
拓磨・・・
拓磨とは俺と同じ中学で一緒にバスケをしていた。仲間だ。バスケセンスは抜群!頭もいいし、おまけにイケ面。
俺は拓磨とこんな約束をかわしていた。
「なあ、和。お前どこ校行くん?」
「俺は、西高校。」
「そっか。俺はF高校でバスケ続ける。お前ももちろんバスケ続けるんだろ?」
「俺は・・・。もち!やるに決まってんじゃん!」
「じゃあ、お互い強くなって、いつか、戦おうぜ!」
「おう!」
拓磨、ごめん。俺にはバスケ続ける資格なんかねーみたいだ。