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          1 転生

 5歳のマリエールは、戦いの気配の中でただ怯えるだけだ。暗殺者が現れ殺された。転生した。転生特典がある。暗殺者を貫通魔法でしとめた。

             1  転生


 転生者と被転生者の記憶を繋げて話す。マリエール5歳、東の辺境伯の娘だ。屋敷は殺気立って殺伐としている。軍人の出入りが頻繁だ。戦いが近いのは判る。東の辺境伯が戦うのは多分東の国だろう。戦い参加しないマリエールはメイドと自室にいる。忍び足で誰かが近付いて来た。味方の者ではない。明らかに敵の気配だ。マリエールはメイドに抱き上げられているのでパニックにならなかった。扉が開いた。黒装束の忍者の姿だ。明らかに敵の暗殺者だ。暗殺者はチェと舌打ちして先ずメイドを手裏剣で殺し、続いてマリエールを短剣で殺した。マリエールはうつ伏せで倒れた。その時転生した。そのまま考えた。暗殺者は何時出て行くだろうかそれとも居座るだろうか。生きている事を気づかれるわけにはいかない。じっと機会を待った。手には短剣を握っている。5歳の少女の体で暗殺者をしとめる事が出来るだろうか。その時強い魔法の力を感じた。転生特典と言うやつだろう。貫通魔法をマリエール手に感じた。暗殺者は盛んに扉の向こうの気配を探っていた。こちらの方には気にしていない。今がチャンスだ。口の中で詠唱を唱えた。火と風と闇を付加した貫通魔法我が手に与え給えと、貫通魔法は暗殺者の胸を貫いた。暗殺者をしとめた。

 転生者の自分に5歳のマリエールのフリををするのは無理だ。それに他の暗殺者がいるかも知れない。暗殺者の武器や食料やお金、マリエールの着替えやお菓子--------------。をアイテムボックスに入れた。窓からフライで飛び立った。

 上空から見ると状況が判る。橋の向こうに大きな軍がいる。多分東の国の軍だ。こちら側は小さな軍だ。間に平原がある。あそこが戦いの場なのだろう。こちら側は防護柵固めている。少しは抵抗が出来るはずだ。

 東の国はこちらの国に無理難題を言って、多く物せしめた。時にはこうやって軍を送って力を見せて更に多く物をせしめる。悪魔の所業だ。そこに正義はない。転生前もウクライナが悪でロシアが正義だと言う人はいた。この世界でもこちらの国が悪で東の国が正義だと言う人はきっといるだろう。マリエールは信じないが。

 東の国が軍を動かし始めた。こちらの軍は司令官が号令をかける。マリエールは司令官のところに行って声かけた。

「国境の橋を落として一網打尽にしましょう。」

司令官は信じられない物を見るようにマリエールを見た。

「マリエール様、敵の勢力は強大ですよ。」

マリエールは自信満々に、

「大丈夫、私に任せて下さい。」

東の国の軍は渡り終わったようだ。マリエールは国境の橋を落とした。

 東の国の軍も慌てたようだ。司令官は、

「このままじゃ国に帰れないぞ。敵を殲滅して、他の橋から帰るしかないぞ。」

それを聞いて、参謀は、

「敵に何か策あるのでのでしょう。全面戦争になるでしょう。」

その時、大きな爆音が聞こえた。軍人の一人が、

「大変です。敵が爆撃を始めました。」

マリエールが爆烈魔法を放った。渾身の魔法だ。敵に逃げ場はない。ただ狩られるだけだ。

 マリエールは司令官に国境の橋を落とし一網打尽にしましょうと言った。司令官はマリエールをまじまじと見た。

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