スティーブン………シュピーガー?
一週間後。
『デジタル・ゴースト』は、累計閲覧数500万を突破していた。
出版社から、書籍化のオファーが来た。
漫画化のオファーも来た。
アニメ化のオファーも来た。
「すごいな…」
パソコンの前で、呆然としていた。
リストラされてから、たった一週間。
人生が、激変した。
その時、メールの通知。
送信者:Steven Spieger
「…は?」
目を疑った。
スティーブン・シュピーガー?
ハリウッドの巨匠監督。
「詐欺だろ…」
でも、一応開いてみる。
英語で書かれている。
AI翻訳で、日本語に変換する。
『Hello, Mr. Tadokoro.
I’m Steven Spieger.
I read your novel “Digital Ghost” and I was fascinated.
This is exactly what I’ve been looking for.
I want to make this my last film.
Can we talk?』
『こんにちは、田所さん。
私はスティーブン・シュピーガーです。
あなたの小説「デジタル・ゴースト」を読んで、魅了されました。
これこそ、私が探していたものです。
これを私の最後の映画にしたい。
話せますか?』
「…嘘だろ」
心臓が、バクバク鳴った。
スティーブン・シュピーガー。
映画界の巨匠。
その彼から、オファーが来た。
「本物か…?」
でも、メールアドレスを確認すると、公式のドメイン。
「マジかよ…」
震える手で、返信した。
『Of course. I’d be honored to talk with you.』
『もちろんです。お話しできて光栄です』




