反逆者

　2022年、日本は変わってしまった。

　国会議事堂が、とある武装組織により占拠される。リーダーの名は小沢健二（おざわけんじ）。かつては同じ政治家だったという噂もあるが、今やその正体は「暴力で政治を行う政治思想家」として恐れられている。

　民主主義は崩壊し、小沢が総理大臣になった。そして、内閣は小沢が決めた人物でしか政治が行われなくなった。だが、彼は完全な独裁を望んだわけじゃない。

　彼は一つの制度を提案する。新政府設立制度を。

　代表の学生を争わせ、各地方に一つずつ……つまり、合計で7つの未来創生学校で、生まれた強いチームで新しい政府を決めてもらう仕組みを。

　そして、すべての地方で代表が生まれた時のみ、地方決戦が行われ、勝ち残ったものには「政府と戦う権利」を与えられるのだ。

　そして、事件から8年後……。

　2030年北九州市、未来創生学校の一つである風花中学校。
　かつては、普通の少女だった深雪野乃（みゆきのの）は、かけがえのない仲間をつくり、同じ学生、政府と戦いながら、「新政府成立」という信念を胸に動き始める。

　すべてを賭けた学生たちの戦いが、今始まる。