表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

40/327

2-11(もっと驚いたほうが良かったんですか?).

 最も説明的で長い第1章の12話を改稿してみました。

 長いのは変わらないんのですが、会話を増やして分かりやすくしてみました。少しは良くなったでしょうか? 

「ハル、クレア、ついて来い」

 

 赤髪の少女は、僕たちを案内するように先頭に立って歩き始めた。

  僕たちは赤髪の少女に助けられ、なんとかヒュドラを討伐した。ヒュドラは伝説級の魔物の中でも上位の魔物で神話級と称されることもある魔物だ。そんなすごい魔物を討伐したのだ。

 赤髪の少女に「それはハルたちが持っておけ」と言われるまま僕はヒュドラの牙をいくつかと鱗を数枚、それに心臓の隣あたりに埋まっていた魔石をアイテムボックスに回収した。その後、僕とクレアはこうして赤髪の少女に促されるまま少女の後を歩いている。


「どうして僕たちの名前を・・・?」

「お前たちがここに転移してきてから、ずっと様子を窺がっていたからな」


 ずっと様子を窺っていた? 


 これまで、全くこの少女の気配は感じなかった。カナさんやユイほどじゃないけど、僕だって魔力探知は使える。この辺りは魔物が多い。魔物の気配に紛れていたのかも知れない。それともヒュドラと同じで完璧に気配を消せるのか。いや、待て・・・そういえば一度だけ・・・。あれはワイバーンじゃなかったのか? それに・・・この少女は、さっき僕たちが転移してきたって、言った。


 一体この少女は何者なんだ?


  僕より年下にしか見えないけど、上から目線の喋り方だ。でも、いやな感じはしない。なんか自然だ。とりあえず助けてくれたし、この森について何か教えてもらえるかも知れない。


 とりあえず少女の言う通りにしよう。


「それにしてもハルの魔法は、人間にしては威力が高い。ヒュドラを倒してしまうとはな」

「さっきの戦闘の中でちょっとしたコツを覚えたみたいです。でも、あれは中級魔法なんです」

「フフッ、ちょっとしたコツか。さっきも言ったが、あれは上級の炎柱フレイムタワーの威力は越えていた。最上級の炎超爆発エクスプロージョンに近いように見えたな。ヒュドラはお前たちが神話級と呼ぶ化け物だ。まあ、倒し方さえ知っていれば、神話級の中では比較的防御力は低いほうだというのはあったがな。それにしても中級魔法で倒すとかはありえないぞ」

「そうですか」

「まあ、ハルがそう言うのなら、あれは中級魔法ということにしておこう。だが、発動に最上級魔法以上に時間がかかっていた。ということは、中級魔法なのにずいぶんと魔力を使っていた。そういうことかな?」


 正解だ。

 やっぱりこの少女はただものではない。


 確かにさっき限界を超えて魔力を溜められた感覚があった。セイシェル師匠は、魔法にはそれぞれの魔法により溜めることができる魔力の最少値と最大値が決まっていると教えてくれた。その範囲内で効果範囲や威力を調整することが可能だと。でもさっき僕は、炎爆発フレイムバーストに明らかに限界超えて魔力を流し込むことができた。

 これは、危機に瀕した僕が、火事場の馬鹿力で発見した技だ。と言いたいとこだが、それは違うと思う。

 この世界の人たちは馬鹿ではない。よくラノベとかで異世界に転移した主人公が、元居た世界の知識とかを使って現地の人が知らない魔法の使い方を編み出したりする。だがこれほど現地の人を馬鹿にした話はない。この世界の人たちは、ずっとこの世界で生きている。魔法についてだって研究を続けているのだ。ついさっきこの世界に転移してきた異世界人が、現地の人が気付かない魔法の仕組みに簡単に気付くなんてあり得ない。この世界ではセイシェル師匠の教えてくれたことのほうが正しいのだ。

 僕の考えはこうだ。これは、この世界の理を外れている異世界人である僕にもともと与えられていた能力なのだと思う。最初から読み書きができるように、そう、コウキが勇者であり、ユイやマツリさんが賢者であるように、もともとこの世界の人たちには現れない力なのだ。ぶっちゃけ異世界人チートだ。そう考えるほうが納得できる。

 この能力を魔法の限界突破と名付けることにしよう。さっきは限界突破することにより上級魔法を超えて最上級魔法に近い威力を出せた。中級までしか魔法を使えない僕にとっては、ありがたい能力だ。ただし、最上級魔法を発動する以上に時間がかかるという欠点もある。だがこの欠点はある程度訓練などで補える。

 同じくヒュドラ戦で身につけた魔法の二重発動・・・こちらのほうは、セイシェル師匠が、魔法を素早く発動しながら剣で戦う人は少数だがこの世界にもいると言っていたので、身体能力強化も魔法だと考えれば属性魔法を二重発動する人が全くいないとも限らない気もする。ただ、どちらかと言えば、限界突破と同じで僕だけのチート能力なんだろう。

 僕は、身体強化能力の不足を補うために、魔法は主に防御魔法を使うことが多かった。そして発動の速さを重視してきた。発動の速さとは必要な魔力を溜める時間の速さと言い換えてもいい。セイシェル師匠と行ってきた魔法の発動速度を速めたり魔法を精密にコントロールする訓練。これが魔法の限界突破と魔法の二重発動を扱うのに役に立つのは間違いない。これからもその方向で行こう。

 もしかしたら異世界人である僕には他にも何か特別な能力が与えられている可能性だってある。都合が良すぎる考えかもしれないが、なぜかこの世界は異世界人である僕たちに都合良くできているところがある。

 

 そんなことを考えながら少女に案内され歩く。


 森林を抜けると牧草地のような場所に出た。そこから少し下ると突然湖が現れた。湖の水は嘘みたいに透明だ。少し霧がかかっていて向こう側は見えない。何とも神秘的な光景だ。

 湖畔には別荘のような建物がある。どうやら少女の住処らしい。

 途中で現われた魔物は少女が一人で倒してしまった。 

 

「この湖には龍神が住むと言われていてな。この付近には魔物は寄ってこない。この辺りでは唯一安全な場所だな」

「その龍神とやらに会ったことはあるのですか?」

「私が? いやないな。神話の世界の話だから本当かどうかも分からん。だが魔物が寄ってこないのは本当だ」


 その代わり、さっきのヒュドラにみたいに龍神が襲ってくるのでは・・・。


「いや、それはないと思うぞ、龍神は一応神だからな」


 少女は僕の考えを読んだようにそう言った。


「そんなこと言って、もしかして、実は、あなたが龍神でしたとかじゃないでしょうね?」

「ハッハッハ・・・私が龍神だと? なんと私を神と疑うとは、面白い!」


 少女はそう言って、さも可笑しそうに、しばらく笑っていた。

 すると、今度は突然笑うのを止めて僕たちの方を見ると、ニヤリと効果音がつきそうな笑みを浮かべた。


 なんかわざとらしい。


 その後、少女は両足を開いて踏ん張り両手を腰に当てると、さして大きくない胸をそらして「私は、魔王だ! 魔王エリル、それが私の名前だ!」と言い放った。


 クレアは魔王と聞いて、僕を守るように前に出て赤髪の少女と対峙した。 


 いや、魔王って・・・嘘でしょう、と言いかけて、少女のさっきの戦い振りを思い出した。

 確かに、この赤髪の少女は普通ではない。

 それにあの悪魔的雰囲気。

 額から角が生えているし、空中に浮いてた。硬い鱗に覆われていたヒュドラの首をあっという間に6つも切り落とした。黒いカッターのような魔法でだ。あれは魔王しか使えない闇魔法ではないのか?


 でも、魔王とかありえるのか?

 ・・・本当に魔王なのか?

 

「うむ、本当だぞ。正真正銘、魔王エリルだ!」


 僕の疑わしそうな眼差しに気づいたのか、少女は再び自らを魔王だと宣言した。


 少女の魔王宣言の後、僕たちが黙っていると「なんだその反応は、つまらんな。もっと驚け。それになんか、ほら、訊くことがあるんじゃないのか?」と言って、何か期待するような目で僕たちを見た。


 もっと驚いた方が良かったのか?

 結構、驚いてるけど・・・。

 確かにいろいろ訊きたいことはある。

 投稿を始めて2ヶ月目に突入しました。

 ここまで読んでいただきありがとうございます。

 今だ読者が多いとは言えませんが、頑張ります。

 

 もし少しでも面白い、続きが読みたいと思っていただけたら、ブックマークへの追加と下記の「☆☆☆☆☆」から評価してもらえるとうれしいです。

 とても励みになります。

 よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ