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1-28(ユウト).

 ユウトのその後です。ユウトの話はこれからもときどき書く予定です。

 書いているうちにユウトというキャラクターが好きになりました。それもあってちょっと長めです。

 これで第1章は終わりです。

 すごく活気がある。それになんだか雑然としている。それが港町アルトの第一印象だった。


 クラスメイトたちと別れて王宮を出た僕、中島優斗は、コウキのアドヴァイスに従って、その日の内に王都ルヴェンを出る馬車に乗った。徒歩の方が足がつかなくていいのではとも思ったが、まだこの世界のことがよく分かってないし一人での移動は危険だと思ったので馬車に乗った。

 王国にはしばらく王都ルヴェンで冒険者をすると伝えている。当面の生活する場所として紹介された宿も取った。

 あの日、宿を出て最初に僕が向かったのは武器や防具を売っている店だ。しかも比較的安価な装備を売っている店だ。王国が教えてくれた店ではない。王国が僕の身分を保証し冒険者登録をした後、冒険者ギルドでまだ若い冒険者から教えてもらった店だ。

 その店のある辺りは大通りからかなり離れている。冒険者ギルドからもそれほど近くない。どう見てもあまり立地条件の良くなさそうな通りは意外にも活気があり庶民的な店が並んでいた。


「こりゃなかなかのものですな」


 店主らしい男は、僕が売りたいといった皮鎧を見て、こ狡そうな笑顔を浮かべたものだ。

 僕はその店を含めて3つの店で王国が用意してくれた剣士風の装備を売って魔導士風のローブなどに変えた。クラスメイトの中で剣も魔法もちょっと中途半端だった僕とハルは、剣と魔法両方とも訓練していた。僕はどちらかというと魔法に力を入れていたつもりだったが、そんな僕に王国が用意してくれたのは剣士風の装備だった。当面一人で冒険者をするとなると、まあそうなるだろう。

 冒険者は騎士と違って金属性の鎧を身に着けている者は少ない。動きやすさを重視した格好が一般的だ。それでも高級なものは魔物由来の素材でできていて、見かけより防御力が高かったり急所の部分には魔鉱石と呼ばれる金属を使っていたりする。

 王国にはこの世界の一般的な冒険者の身なりで良いと伝えていたが、それでもかなり高級なものを用意してくれたようでいい値段で売れた。どの店も僕が高級な装備を売って、それよりランクが下の装備に買い替えることに疑問を持たなかった。おそらく金に困った冒険者が装備を売ることは珍しくないのだろう。この世界はなんの保証もない実力の世界だ。

 その結果、今の僕は小型の剣を腰に差し、手には杖を持っている。魔導士・・・冒険者の間では魔法使いとか魔術師と呼ぶことが多いらしいが・・・風の格好だ。魔法職の駆け出し冒険者に見えることを期待している。フードのあるローブは黒髪を目立たなくさせる効果もあるだろう。この世界で黒髪はいないわけではないが多くはない。

 王国がアイテムボックスを用意してくれたので、見かけ上の持ち物は少ないが、実際には回復薬や野営に必要な魔道具などの冒険者グッズに加えて着替えなども持っている。そして駆け出し冒険者に見えるようにあまり中身の入っていないカバンを背負っている。


 今僕がいるのはルヴェリウス王国のシデイア大陸側東端の港町アルトだ。ルヴェンから二つ街を経由してたどり着いた。まだ王宮を出てから3日目だ。最速で移動できたと思う。


「次の船? そりゃ、そこに停泊してるやつで出向は明日の朝だぜ」


 港で聞くと次のエニマ王国行の船は明日出航だという。港町アルトはルヴェリウス王国のシデイア大陸側の東端にありヨルグルンド大陸北東にあるエニマ王国との貿易で栄えている。僕はすぐに明日のエニマ王国行の船を予約した。明日出航ということですでに空きは少なかったがなんとか滑り込めた。

 シデイア大陸とその南のヨルグルンド大陸は大陸といっても陸続きだ。くびれた形をしているが繋がっている。ヨルグルンド大陸に渡るのは普通は陸路でだ。だが陸路だとずっとルヴェリウス王国の中を移動することになる。そしてまずはルヴェリウス王国のヨルグルンド大陸側最大の都市アレクを目指すのが普通だ。だが僕はそうはしなかった。コウキのアドヴァイスに従って最短で港町アルトまで来た。明日にはルヴェリウス王国を出る。


 ここまでは順調だ。


 僕は、とりあえず港の近くに一晩だけの宿を取るとまた街を見物に出た。やはり活気がある。


「あれは魔石を運んでいるんだ」


 僕が港方面から出てきた数台の荷馬車を眺めていると男が話しかけてきた。もう50に手が届きそうな年齢に見えるが髭面のガタイの良い男だ。目を見ると意外と人懐っこそうだ。見かけからすると港湾労働者なのかもしれない。


「魔物が魔石に変わるって本当なんですね」

「ああ、エニマ王国からの荷はほとんどが魔石だ」


 エニマ王国はヨルグルンド大陸北東の小国だ。ルヴェリウス王国、ガルディア帝国、ドロテア協和国の3大国すべてと接しながら繁栄している。

 エニマ王国は国土の大半をエラス山と周辺の森林が占めている。エラス山は単独の山としてはかなり大きな山だと聞いている。僕はなんとなく富士山をイメージした。そのエラス山の麓にはこの世界最大の迷宮がある。

 迷宮、なんだかワクワクする言葉だ。迷宮とは失われた文明の遺跡といっていい施設だ。施設と表現したのは、まさに施設と呼ぶしかない人工的なルールに縛られている場所だからだ。迷宮はゲームでいうところのダンジョンだ。地下に向かって複数の階層に分かれていて魔物が出現する。


「兄ちゃんは冒険者か」

「はい」

「その格好からすると魔法を使えるんだろ。羨ましいぜ。だがよ。迷宮は危険な場所だ」

「いや、僕は」

「分かってるって、この街に若い冒険者が来るのは、たいていはエニマ王国に渡ってエラス大迷宮に挑むためだ」


 エラス大迷宮はこの世界最大の迷宮だ。迷宮では魔物を倒すと魔石に変わる。魔石はこの世界では石油や天然ガスにも匹敵する資源だ。魔道具には魔石が必須だ。電池のようなもので消耗品でもある。

 魔石を手に入れるには3つ方法がある。1つ目は魔鉱石の鉱山から少量採れる。2つ目は上級以上の魔物の体内から見つかることがある。そして3つ目が迷宮の魔物を倒すだ。

 迷宮はおそらく失われた文明により人工的に造られたものだ。迷宮の中では魔物を討伐すると魔物は消えて魔石に変わる。迷宮の中の魔物は魔導技術によって本物の魔物を真似て魔素から生み出されている魔物モドキなのだろう。まあ、この考えはハルの受け売りだ。おかげで世界最大の迷宮を有するエニマ王国は魔石の輸出で潤っている。

 そういえば、それまでそんなに話をしたこともなかったクラスメイトたちと、僕が王宮を出ると決断して実際に出るまでの間、それまでの時間を取り戻すようによく喋った。それはたった2週間くらいの短い間だったのに、今ではみんなのことをとても懐かしく感じるから不思議だ。


「確かに迷宮探索には憧れますが」

「迷宮でお宝を発見して一角千金、冒険者なら誰だって憧れるさ。特に若いうちはな。俺もそうだった」

「えっと」

「トリスタンだ」

「え!」


 トリスタン! もっとガとかグとかがつくような名前を想像していた。


「トリスタンさんは冒険者だったんですか」

「おうよ。これでも結構知られた冒険者だったんだぜ。B級までいったんだ」


 多くの冒険者はC級で終わる。B級といえば成功者といえる。


「それはすごいですね」

「だろ。4階層だって行ったことがあるんだぜ」

「確か今は6階層まででしたっけ。人が足を踏み入れたことがあるのは」


 エラス大迷宮はエラス山の地下に広がる巨大な地下空間だ。その1階層だけでも小国くらいの広さがあるといわれている。現在は6階層までが探索されている。


「そうだ。だが5階層だの6階層だのに行くやつは人間を超えたようないかれた奴らだぜ。イネスがいい例だ」

「イネス?」

「ああ、イネス・ウィンライトっていってな。SS級冒険者でエラス大迷宮に取り憑かれた男だ」

「へー」


 SS級冒険者って、本当にいるんだ。


「4階層に行くんだって凄いことなんだぜ。そこでお宝を見つけたことだってある」


 お宝というのは迷宮の中から稀に見つかる宝箱のことだろうか? それはまるで迷宮に人を呼び寄せるための餌のようだ。深い階層の宝箱ほどよいお宝が入っていると言われている。


「宝箱って本当にあるんですね」

「あー、あるぜ。でも俺が4階層で見つけたのは宝箱じゃねえ。イゾーラって名乗った魔物が落としたんだ」

「魔物がお宝を落とす。それに名乗ったって」

「本当なんだ。そのアラクネがイゾーラって自分で名乗ったんだよ」


 魔物が喋るとは聞いたことがない。高位の魔物ほど知恵はあると聞いたことがあるが、それはとても知性と呼べるようなものではないはずだ。ドラゴンでさえ喋るとは聞かない。だけどハルが言ったように迷宮の中の魔物が本当の魔物ではなく魔素から人口的に生み出されているものなら、そういうこともあるのかもしれない。なんせ失われた文明はハルが言うところのなんでもありの超古代文明なのだから。

 トリスタンさんが説明してくれたところによると、魔物がお宝を落とすというのは、迷宮の魔物を討伐すると消えて魔石になるだけでなく稀にその場にお宝を残すことがあって、そのことをいうのだそうだ。ゲームではよくある仕様だ。でも王国は迷宮についてそこまでは教えてはくれなかった。


「喋る魔物かー。僕も魔物と話してみたいですね」

「坊主、信じてくれるのか」

「坊主じゃなくて、ユ、ユウジロウです」

「ユウジロウ変わった名だな」

「よ、よく、そう言われます」


 コウキのアドヴァイスを思い出して、とっさに偽名を使おうとしたけど良い名が思いつかなかった。


 そのあと、トリスタンさんは、迷宮のことや自身の迷宮探索のことをいろいろ話してくれた。それは僕をとてもワクワクさせるような話の連続だった。4階層の喋る魔物イゾーラの話はもちろん、3階層で隠し部屋を見つけたのはいいが魔物に囲まれ死にかかった話、冒険者となって初めて迷宮に望んだときの緊張感、どれも面白かった。だが実際には面白いことばかりではない。トリスタンさんは冒険者として長く迷宮に挑み続けた。その間に何人かの仲間と死に別れている。死なないまでも大怪我で離脱した仲間もいる。当たり前だが、ゲームのようにやり直しはできない。それでも僕はトリスタンさんの話に魅了された。トリスタンさんが長年冒険者を続けたのもよく分かる。

 気がついたら、僕とトリスタンさんは港のそばのベンチに腰掛けて話し込んでいた。


「お、もう辺りが薄暗くなってきやがったな」


 トリスタンさんの話が面白くてあっという間に時間が過ぎてしまった。そろそろ夕食を食べて宿に戻らなくては。トリスタンさんも仕事は大丈夫だったのだろうか。


「坊主じゃなくてユウジロウだったか。今日は話を聞いてくれてありがとうな」

「いえ、こちらこそありがとうございます。とても面白かったです。面白いって言っちゃいけない話もあったかもしれませんが」

「いや、それでいい。俺もなんだかんだであの頃は楽しかったんだ。だがユウジロウも命だけは大事にしろよ」

「ええ、もちろんです。見かけ通り臆病なんで」

「ハハッ、そうか。だが俺には臆病そうには見えないぜ。むしろ無茶しそうだ」


 僕が? そんなことを言われたのは初めてだ。


「それとユウジロウは魔術師なんだろ」

「ええ、まあ魔法は使えます」


 冒険者は魔導士のことを魔術師と呼ぶことが多い。今の僕の格好はどう見ても魔法職のそれだ。


「魔術師は後衛職だ。いい仲間を見つけることだ。それが生き残るコツだ。それともすでに仲間はいるのか?」

「仲間はいます。それもとてもいい奴らが8人もね」

「そりゃいい」

「ええ。でもちょっと事情があって今は一人なんです」

「なんだ、そうなのか。まあ、誰にでも事情はある。またいい仲間が見つかるといいな」

「そうだ。ユウジロウこれをやる」

「これは?」


 トリスタンさんがズボンのポケットから無造作に取り出したのは指輪だった。


「イゾーラが落としたお宝だ。冒険者をやめた後、ほとんどのお宝は売った。もう残っているのはそれだけだ」

「そんな大切なもの貰えませんよ」

「いいんだ。俺の話を真面目に聞いてくれた礼だ。俺には必要ないものだしな。それは身につけているとちょっとだけ属性魔法の威力が上がるらしい。だが俺は属性魔法が使えない。だから最初に売っても良かったんだが、なぜかそれを最後まで持ってたんだ。だから貰ってくれ。魔術師のユウジロウに会ったのもなんかの縁だ。それにユウジロウ、元B級冒険者の俺の勘がな、お前は有名な冒険者になるって言ってる」

「いや、絶対に無理ですし、そんなすごい効果のある指輪なんか貰えませんって」


 魔法の威力が上がる魔道具。上がるのが僅かだとしてもこれはとんでもないお宝だ。


「貰ってあげてくださいな」


 振り返るとそこには30代くらいのきれいなお姉さんがいた。


「えっと、娘さんですか」

「まあ、嬉しいこと言ってくれるのね」

「なんだお前、迎えにきてくれたのか」

「あんたねえー。休みだからって、ふらふらとどこに行ったか分からない亭主を、迎えにくるいい女房なんてなかなかいないよ」


 夫婦だったらしい。奥さんはトリスタンさんよりかなり若いし美人だ。羨ましい。


「それはそうと、やっぱりそんな貴重なもの貰えませんよ」

「いいんですよ。この人の話をずーと聞いてくれてたんでしょ。今はそんな人もいなくなっちゃたしねー。うれしかったんですよ」


 いや、でも売れば相当なお金になるはず。それこそ庶民にとっては家が立つほどの大金になるはずだ。いや、ちょっとだけだとしても魔法の威力が上がるなんてすごい効果だ。もっと高価なものかもしれない。


「うちはこう見えてもそんなにお金には困ってないんですよ。この人、元B級冒険者で結構裕福なんです」

「まあ、そういうことだ。それに売ってくれって貴族もいたがどうせ戦争に使われると思ったら気が乗らなかった。できればユウジロウみたいな若い冒険者の役に立てばと思ってたんだ。俺は魔法は使えないし俺たちには子どもはいないしな」


 その後、何度か受け取れ、貰えないとやり取りがあった末、結局僕はその指輪を貰うことになった。決めては「だいたい、魔法も使えないくせにその指輪を後生大事に最後まで持っていたのは喋る魔物のイゾーラとやらが結構な美人だったっていうが本当の理由ですよ」との奥さんの発言だった。


「ユウジロウ、すごい冒険者になるのを楽しみしているぞ。俺の見る目は正しかったって証明してくれ。俺が最初にユウジロウの才能を見抜いて指輪をやったんだって自慢させてくれ。それが指輪の代金の代わりだ。これで老後の楽しみができたぜ」

「あんた、なに言ってるの。ユウジロウさん、馬鹿亭主の言うことなんか気にしないで命を大事にしてくださいね。でもこんなにうれしそうにしているのは久しぶりに見ましたよ」

「ありがとうございます。命を大事しながらすごい冒険者を目指してみますよ」

「おうよ!」

「頑張ってくださいね」


 なんか、この世界も捨てたもんじゃない。明日にはエニマ王国へ向けて出航だ。


 みんな僕は元気だよ。


 トリスタンさんたちと別れた後、僕は宿に戻って夕食にした。さすが港町だけあって魚中心の料理だ。割と僕の好みであり満足だ。

 料理から目線をあげて周りを見ると宿の食堂はほぼ満席だ。この宿は港に近い。明日エニマ王国への船が出港なので僕と同じように旅立つ人も多いのかもしれない。

 周りを観察しているとテーブルのそばに立っている少女と目があった。暗い目をしている。テーブルのそばに立っているということは使用人か、もしかしたら奴隷かもしれない。この世界に奴隷制度があることは旅立つ前に王国で教えてもらった。なんでも奴隷の首輪なんていう魔道具があるらしい。少女の首元は襟の高い服で隠されており奴隷の首輪をしてるのかどうかは分からない。

 食事をしてるのは背が高く身なりの良い男だ。貴族だろうか。よく見ると背が高いだけでなく少しふっくらしている。偏見なのか傲慢そうな顔つきだ。

 日本人である僕は奴隷制度にはどうしても嫌悪感を抱いてしまう。犯罪を犯したとか借金が返せなくなったとか奴隷になるには理由があるらしいが、好きになれないものは好きになれない。だいたい、王宮を出てまだたった3日だけど市井で使用人だか奴隷だかを立たせたまま食事をしている人は初めて見た。まあ、王宮の中ではめずらしくはなかったけど。

 僕は少女を立たせたまま食事をしている男を横目に夕食を終えるとそうそうに部屋に引き上げた。明日は出航だ早めに寝よう。僕はトリスタンさんの期待するようなすごい冒険者になれるだろうか。そっと左手の指輪に触って今日トリスタンさんから聞いた話を思い出していた。


 翌日からの船旅は思った以上に快適だった。


 船の中では若い冒険者を多く見かけた。当たり前だがみんな裕福そうには見えなかった。迷宮で一旗上げようと考えている冒険者だろう。僕もその一人に見られている。

 そうした冒険者の中には仲間を探そうとしている者も多かった。冒険者はパーティーで活動するのが普通だ。魔導士や弓を扱う後衛は前衛の仲間が必須だ。それに聖属性魔導士がいれば完璧だが聖属性魔導士は数が少ない。なので普通は回復薬を使う。だが回復薬も値段が高く駆け出し冒険者にとってはやりくりが大変だ。


「きみは回復魔法が使えるのか?」


 何人かの冒険者からそんなふうに声をかけられた。


「いや、攻撃魔法だけだ」


 僕はできるだけ舐められないような口調で答えるようにした。僕が回復魔法を使えないと聞いて興味を失う者もいたが、それでもパーティーに勧誘してくる者も少なくなかった。攻撃系の魔導士も聖属性魔導士ほどではないが数は少ない。

 日本でもボッチでこの世界に転移してからもみんなとあまり話せなかった僕が見知らぬ人たちからこんなに声をかけられるなんて新鮮だ。でも僕はすべて断った。

 パーティーの仲間が欲しくないわけではない。僕はもっと印象的な仲間との出会いに期待しているのだ。ゲームや小説、そしてトリスタンさんの話のようなワクワクした出会いにだ。

 第1章は終了です。

 第1章は最初の章ということで世界観や設定を書く必要があった上、作者がそれを書くのが割と好きなため、読者としては読むのが大変な部分もあったかもしれません。それをここまで読んでいただきありがとうございました。 

 第2章からは、もう少し説明回も減ると思いますし物語も動いていくので、見捨てずに読んでいただけるとうれしいです。

 ユウトの話はこれからも、短編的なテイストでときどき書きます。さらには、ユウトがまた本編に絡んでくることも・・・。 

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