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89話 森と経験値

名無し レベル46

盗賊 16歳


攻撃 1380

防御 920

知力 920

魔力 460

速さ 920


スキル

剣術Lv12 打撃耐性Lv9 身体強化Lv15

魔眼Lv6 魔力操作Lv17 創造魔法Lv20


ステータスを確認して、閉じる。


北を目指しながらも、レベル上げを重視した為、あれから数ヶ月経っても、まだ傭兵の街に着いていなかった。


というのも、


「くーちゃんが、あっちに魔物の集落があるって」

「戻る道になると、ルルは思います」

「急ぐ旅でもないですからね。行きましょう」


私は次の街に着く前に、レベルを上げるだけ上げておきたい派なんですよね。


ゴブリンの集落が、経験値に変わる。


「くーちゃんが…」

「ルルの感覚だと西です」


オークの集落が、経験値に変わる。


「くーちゃんが、人里があるって言ってるの」

「盗賊の隠れ家でしょうが、行ってみましょう」

「ルルは、お風呂に入りたいと思っています」

「わたしも入りたいの」


盗賊の集落が、経験値と補給基地に変わる。


くーちゃんが…

くーちゃんが…

くーちゃんが…


そして、ようやく目的地が見えてきた。


レベル46とは、やはり上がりにくいですね。

ずっと狩り続けれる環境なら、別なのでしょうけど。


集落以外は、あまり魔物に出くわす事もないのだ。

冒険譚のように、魔物溢れる大地の開拓とはいかないらしい。


そして、目的地らしいものを見上げる。

森の中にあると聞いてたが、平野部の街道に面していた。


年月を感じる石造りの城壁は、古城を思わせるように苔やツルに覆われていた。

その城壁の大部分は、確かに森の中である。


傭兵が造った街というよりは、昔の都市を再利用している感じですね。


城壁の一部が破損したまま、苔に覆われているのだ。


そして、城門には門番もいなければ閉じる門も見当たらず、誰でもご自由にどうぞと、大きな口を開けていた。


そこを武装した男達が、まばらに行き交う。


「入ってみましょう」


茶色いローブを深く被る獣人の少女と、私の黒いローブを深く被るハーフエルフに声をかける。


そういえば街に入るのなんて、何年ぶりだろうか。


「冒険者みたいで、ワクワクしますね」

「…冒険者?」

「名無しさんの感覚が、ルルにはわかりません」


どうやら、この気持ちは二人には理解されないようだった。


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