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メランコリー
なんでだろう。どうしてかわかんないけど、すごく…キミに会いたいよ。さみしい…っていうか、穴?みたいな感じ。そこだけ抜けちゃったみたいな気持ち。駄目だよね…私。キミと約束したのにね、もう一人で泣かないって。でも、破っちゃった。
ふいに人の気配がして後ろを振り向くとキミが立っていた。
「どした?何か考え事?」
「ううん、何でもない。」
「またそうやって言うんだから、全然大丈夫じゃないくせに…」
「そ、そんなことないの!やっぱりキミって、よくわかんないよ。」
「そうかなぁ…」そう言ってキミはため息をついた。
今でも、キミのことが好きなのか、もう好きじゃないかわかんない。でもときどき、すごくメランコリーな気持ちになっちゃう。これって、キミのせい?だとしたらやっぱり、私はキミのことが好き…なのかも。
「海、きれいだね」
「ああ」
「…ねえ、キミは、私が死んだら泣いてくれる?」
「…泣くよ」
「本当?」
「嘘はつかない」
「…そっか」
本当かな。キミは私が死んだら、泣いてくれるのかな。誰よりも悲しんでくれるかな。涙、流してくれるのかな。
…これも束縛してる、ってことなの?