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女帝に転生しまして  作者: マキシム
女帝に転生しまして(番外編)
33/42

魔王信者の大誤算

「魔王甦る」の引き続きの別視点です

我らは魔王様を信奉する一派である。元は魔王様に仕えていた部下の子孫で形成されている

ようやくだ!ようやく魔王様は500年の眠りから覚める年になった。神殿に潜入している密偵の情報だと今年だと聞き、我々はこの時を首を長くして待ち望んでいた

魔王様が勇者に封印されてから我等も息を潜め、密かに資金と武器を集め、魔王様が復活するまでの下準備を行ってきた

魔王様を封印した勇者もこの世を去り、勇者の子孫も腑抜けになったと聞いている

我々の計画は魔王様が一国を滅ぼしたのを合図に我らは同胞と報連相をし、各地で反乱を起こし、魔王様を中心とした新しき国家を建設する予定である

あぁ、待ち遠しいな!早くお目覚めを魔王様!しかしいくら待っても魔王様の動きがなかった


【魔王信者A】

「おい、本当に魔王様が復活する年なのか?」


【魔王信者B】

「間違いない!勇者の封印術は500年立てば解ける仕組みになっている」


【魔王信者C】

「でも現に魔王様が現れる気配がないではないか!」


【魔王信者D】

「うーん、何かあったのか?」


我々の計画は魔王様が行動を始めなければ発動しない

我々の中である不安が頭をよぎった


【魔王信者A】

「まさか、魔王様が再び封印されたのでは!」


【魔王信者B】

「まさか、魔王様はそう簡単に封印されるほど柔ではない」


【魔王信者C】

「もしかして当代の勇者にやられたのではないか!」


【魔王信者D】

「それはあり得ない。当時の勇者の手でさえ魔王様を殺せずに封印するのがやっとだったんだ!それに勇者の子孫は腑抜け揃いだと聞く!それに現に勇者は出てきていないではないか?」


我々は思案にくれていると、とんでもない報告がもたらされた


【魔王信者E】

「大変だ!魔王様が死んだ!】


魔王信者Eの知らせに我らの背筋がぞっくとした


【魔王信者A】

「魔王様が死んだだと!そんなバカなことがあるか!当時の勇者でさえ、封印するのやっとなんだぞ」


【魔王信者B】

「でたらめなこと言うとタダじゃおかないぞ。お前の聞き間違いじゃないのか?」


【魔王信者E】

「本当なんだ!神殿にいる密偵の知らせでは魔王様は死んだと報告があった!誰か知らないが魔王様を亡き者にしたんだ!」


【魔王信者C】

「それが本当なら、どうするんだ!我らの計画は!各地の同胞にどう説明する!」


【魔王信者D】

「一旦、計画はやり直しだ、各地の同胞たちに知らせるのだ。計画は中止だ!」


我々は計画の中止に意気消沈しているところ・・・


敵襲だーーーー!


突然の敵襲の掛け声とともに我らの組織に続々と兵隊が入ってきた


【兵士長】

「魔王信者ども、ここが年貢の納め時だ。覚悟しろ!」


我々は武器を取り必死に抵抗したが、多勢に無勢、捕らえられたり、殺されたりした

我らはどこで間違ってしまったのか


【裁判官】

「被告を反乱罪に処し、死刑とする」


我々は今、裁判官から死刑宣告を受けた

噂では各地の同胞たちも捕らえられ一人残らず処刑されたという

だが組織が壊滅したのに私は妙にすっきりした気持ちだった!

魔王の邪念に取りつかれていたのかもしれない

もし生まれ変われるなら普通の人として生まれ変わりたい

できるなら魔王を殺した相手の顔を一度でもいいから拝んでみたかった


【オリビア・アスファード】

「ハクション!ハクション!」


【メイル・ラヴィ】

「オリビア様、御風邪ですか?」


【オリビア・アスファード】

「いや、誰か私の噂をしていたような。気のせいか」


当の本人はくしゃみをしていた

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