魔王甦る(閲覧注意)
女帝VS魔王 世界の命運をかけた戦い
残酷な表現あり、グロテスクな表現あり
ぐふふふ、ワシの名は魔王、いずれこの世界を支配する者である。私は500年という長い眠りから覚め、私は息を吹き返した
ワシは勇者に敗れ、この地に封印された今、もはやワシを止められぬ者は誰もいない!肝心の勇者はあの世にいる。世界征服は今しかない!
【側近】
「魔王様、お懐かしゅうございます!」
【魔王】
「おぉっ、側近よ!そちも目覚めたか」
【側近】
「私は魔王様よりも早めに目覚めこの世界を調べておりました」
【魔王】
「うむ、ご苦労である!」
側近の話によると、この先にインジェント帝国という国があり首都の皇都があるという
【魔王】
「まずは手始めにその国を攻め、ワシの野望の第一歩とする」
【側近】
「御意!」
【魔王】
「ワシの力、今こそ見せてくれるわ!グハハハハハ!」
ワシは側近を連れて、早速、皇都へ向かう途中、馬車を発見した
【魔王】
「まずは肩慣らしにあの馬車を襲うぞ」
魔王は上空から馬車の前へ降りた
キキー、ヒヒーン
【メイル・ラヴィ】
「どうした!何事だ!」
【御者】
「前方に怪しい二人組が突然現れました!」
【側近】
「そこの人間、控えおろう!この御方は魔王様である。この世界を支配する御方だ!」
【魔王】
「ぐふふふ、お前たちはワシの野望の生け贄になってもらうぞ!」
ぐふふふ、決まった!
【オリビア・アスファード】
「何事ですか?騒々しい」
ん、馬車の中から女子が出てきおった
【メイル・ラヴィ】
「御下がりください!オリビア様!」
【オリビア・アスファード】
「何者ですか。そなたたちは?」
【側近】
「控えおろう!この御方はいずれ世界を支配する魔王様であるぞ」
【魔王】
「そういうことだ!インジェント帝国を滅ぼす前にまずはお前たちから血祭りにあげてやる」
ぐふふふ、決まった
【オリビア・アスファード】
「魔王?貴方、何を言っているの?頭の病院にでも行ったらどうなの?」
あれ?
【側近】
「きっ貴様、無礼であろう!魔王に向かって頭の病院に行けだと!」
【魔王】
「うむ、ワシのことを知らぬとは何と不敵な奴よ!気に入ったぞ、おばさん!」
パリーン
ん、何か割れた音がしたような、そういえば空気が冷たくなったような気がする
【オリビア・アスファード】
「ねぇ、貴方、今何て言ったのかしら?」
例の女子が笑顔で迫ってくる。何だか徐々に空気が張りつめてきたような・・・
【魔王】
「不敵な奴と言ったのだ!おばさん!」
【オリビア・アスファード】
「お・ば・さ・ん!?」
【メイル・ラヴィ】
「あっ」
【魔王】
「ぐふふふ、災難だったな!まずは貴様から血祭りにあげてくれるわ!行くぞ!」
しばらくお待ちください
【カラス】
「アホー、アホー」
【魔王 】
「ぐべら!」
【側近】
「ま、魔王様!!」
なぜだ、なぜ、ワシがこの女子に負けているのだ!
【オリビア・アスファード】
「おい、てめぇ、もう一度言ってみろ!事と次第によってはエンコの1本や2本じゃ済まさん。タマ取るだけでも足らん。てめぇの臓器、全部抜き取ったる!」
何だ!この強さは!こやつ本当に人間か!
【オリビア・アスファード】
「初対面の人間に向かっておばさんつったな!」
魔王の腹にドスを遠慮なく深く刺した。魔王の腹から真っ赤な血が溢れ出てきた
【魔王】
「ギャアアアア!!」
痛い!痛い!なぜだ!刃物を刺されただけでなぜ痛いのだ!
【オリビア・アスファード】
「痛いか?だがな、私の心はもっと痛いわ!こらぁ!」
まっまさか!
【魔王】
「きっ貴様、当代の勇者か!」
ワシはその女子に聞いてみた
【オリビア・アスファード】
「何言ってんだ、こらぁ。勇者だぁ。私は極道だ!」
【魔王】
「ゴクドー!?何だ、それは!?聞いたことがないぞ!?」
【オリビア・アスファード】
「極道て言うのはな、仁義・侠気を自らの掟とし弱き者を助け、強き者を挫くことだ!てめぇの下らねぇ妄言に付き合っているほどこっちは暇はじゃねえんだよ。私を敵に回して生きて帰った奴は一人もいねぇんだよ!」
何だ!この女子!喋っているのに隙が全くない!
【魔王】
「ぐぅ、何とか反撃を、あれ?」
なぜだ、体が動かぬ!
【オリビア・アスファード】
「おらぁぁぁぁぁ!」
オリビアの振るったドスが魔王の両目を切り裂いた。
【魔王】
「ギャアアアア!!」
【側近】
「魔王様が危ないのに!なぜだ、体が動かない!」
【メイル・ラヴィ】
「あ~(オリビア様の迫力に圧されて、恐怖で体がすくんじゃったのね。分かるよ)」
【魔王】
「待ってくれ!降参だ!許してくれ!」
魔王の命乞いを無視してオリビア様が再びドスを腹に刺した
【魔王】
「ギャアアアア!!」
【オリビア・アスファード】
「降参だ!言ったろ!私を敵に回して生きて帰った奴は一人もいねぇんだよ!」
腹に刺さったドスは横へ一直線に切り裂き、そのままに頭にドスを突き刺した
【魔王】
「ギャアアアアアアアア!!」
魔王の断末魔が響き渡った!
【オリビア・アスファード】
「これが災難って奴だ!!」
ドスを引き抜き、魔王は断末魔の後に、後ろに倒れ、そのまま砂になり消滅した
【オリビア・アスファード】
「おばさん言うたことはこれでチャラにしてやる。ペッ!」
私は魔王の倒れたところへ思いきり唾を吐いた
【側近】
「あ、あ、あ(魔王様が倒された)」
【オリビア・アスファード】
「おい」
【側近】
「ひぃぃぃぃ!」
【オリビア・アスファード】
「お前、さっきの奴の若衆か?」
【側近】
「ええと」
【オリビア・アスファード】
「早く言えや」
【側近】
「あっ貴方様こそ当代の魔王様、我らともに世界を支配しましょう!」
【オリビア・アスファード】
「フフフフ」
【側近】
「あっははは」
【オリビア・アスファード】
「言いたいことはそれだけか?」
【側近】
「へっ?」
【オリビア・アスファード】
「死にさらせやぁぁぁぁ!」
側近の頭にドスを思い切り突き刺した
【側近】
「ギャアアアアアアアア!!」
断末魔を上げ、そのまま後ろに倒され魔王同様、砂になり消滅した
【オリビア・アスファード】
「はぁ、無駄な体力を使ったわ!さっさと帰って風呂に入りたいわ、全く!」
オリビアは馬車に乗り皇都へ帰った
かくして魔王の野望は極道によって潰え、世界を救ったことを知らぬオリビアであった
【カラス】
「アホー、アホー、マオーノアホー」
極道は本来、道を極めるという意味で仏教用語だそうです。




