クソガキの脱走(閲覧注意)
残酷な表現あり、グロテスクな表現あり
みんな私のことを覚えているだろうか、マルス・インジェントだ、元はインジェント帝国の第一皇子にして皇太子だったのに、真実の愛に溺れて全てを失ったナイスガイさ
現在は、とある修道院で幽閉生活を送っているが一応、見習い修道士をしている
オリビア伯母上から指詰めをされて、私の右手小指は短くなった。小指が短くなったせいか、握力が弱くなり、ましてや利き手なので日常生活にも支障をきたしてしまった
後になって知ったのだが、アリッサ・クローリーには私の他にも交際していた男がいたとか、しかも婚約者のいる男も含まれており、婚約破棄されたり、廃嫡され勘当された令息もいる
真実を知った私は自分は飛んだ愚か者になってしまったと後悔している、でもその後悔はある知らせにより直ぐに消えた
私の元婚約者のミーナ・アスファード嬢が現皇太子で実弟のアレス・インジェントと婚約をしたとの知らせがこの修道院にも入った。ここへ来たとき他の修道士からは「愛に溺れ廃嫡された愚か者」「皇子失格」「指なし」と陰口を叩かれたが、今回のことでさらにバカにされるだろう。本来だったら私が皇太子だったのに!
その瞬間、私の心の中にどす黒い感情が芽生えた
【マルス・インジェント】
「そうだ、ミーナと既成事実を作れば婚約を破棄できる!もう皇太子に戻れないなら、せめて一矢は報いよう」
私の心の中をかつての婚約者を汚そうというどす黒い感情が完全に支配した瞬間だった
私は密かに脱走を計画する計画を立てた
私は窓に設置されていた鉄格子にスープを吹き掛け、時間をかけて、錆び付かせることができ、真夜中に何とか脱走することに成功した
【マルス・インジェント】
「待ってろ!ミーナ!お前の人生を滅茶苦茶にしてやるからな!」
私は皇都のアスファード公爵家へと駆け足で走った!どれくらい走ったか分からないが皇都にはかなり近づいたであろう
私は近くにあった河川で水を飲みに一息つけた瞬間、頭から殴られる衝撃が走り、私の意識が途絶えた
【マルス・インジェント】
「うぅ、ここは」
目を覚ますとそこはとある部屋だった。私は椅子に縛られた状態で座っていた
するとドアが開けられ、そこには最も会いたくない人物が入ってきた
【オリビア・アスファード】
「久しぶりね。マルス」
あぁ、終わった。地獄からの使者がやってきた
【オリビア・アスファード】
「聞いたわよ。娘を犯そうとわざわざ脱走したって修道院から知らせが来たのよ。さすがに愚弟と妹分も今回のことで完全に愛想が尽きたってよ。さすがに娘には伝えてないけどね。フフフ、てめぇ、娘ばかり気にして私のことは気にしなかったのか?もはやエンコの1本や2本じゃ済まされないな。マルス!」
私の中のどす黒い感情は、あっさりと消え去った
【オリビア・アスファード】
「まぁ、既に絶縁されているお前にはせめて私が最後まで見届けてやるよ」
伯母上の合図で私はそのまま連れていかれた
現在、私は頭だけが地上に残し体は椅子に縛られた状態のまま地中に埋められ生き埋めになっていた
【オリビア・アスファード】
「今日はキャンプを楽しんでもらおうと思って、用意しておいたのよ」
それが伯母上からの最後の言葉だった
私はこれからどうなるのだろうと不安になっていくと、直ぐに死神が現れた
馬車の姿をした死神が真っ直ぐ、私の方へ向かってきた!
【マルス・インジェント】
「嫌だ!嫌だ!嫌だ!」
私はもうどうすることもできなかった!しかし馬車の車輪が近づいてくる。あぁ、脱走なんてしなきゃ良かった
戻れるなら生まれる前から戻りたかった・・・
ごきげんよう、オリビア・アスファードです
私は今、私の元甥っ子の最後を見届けていました。甥っ子は馬車の車輪に跳ねられ、そのまま絶命しました。その姿は顔は血塗れで原型を留めていない見るも無惨な姿でした。でも私は目を背けず最後まで見届けました。私の心中には娘と息子とアレス、そして貴方が小さい頃、一緒に遊んでいたころの記憶が走馬灯のように駆け巡っています
もうあの頃には戻れないのだと・・・
【オリビア・アスファード】
「本当、馬鹿な子」
私は部下に、そのまま埋めるよう命じて皇都へ帰還した




