表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
女帝に転生しまして  作者: マキシム
女帝に転生しまして(番外編)
17/42

新しいシマとシノギ

本編は完結してます。ここからは番外編です

皆さん、お久しぶりです。初めての方もいらっしゃるので自己紹介いたします

私はオリビア・アスファードです。突然ですが私はとある土地にいます


【オリビア・アスファード】

「はぁ、本当に大きな湖ね」


私が現在いる場所はアスファード公爵家の遠縁の枝(分家)が治めていた子爵家のシマ(領地)なのですが、部下の報告によると土地は広大で一応河川と溜め池と畑があり、あとは面積が約5000平方キロメートル、長さは約100キロメートル、幅は約80キロメートル、最大水深104メートルに及ぶ大きな湖、ただし塩分濃度が高く飲み水に適しておらず、生き物もいない、また湖近くに土地があったが塩分が含まれており農作物が育たず、大きな湖と塩分が含んだ土地が大半を占めており、農作物が限られた土地でした。その土地には鉱山があり鉄鉱石があったが、既に枯れてしまい、おまけに子爵家は後継者不在で御家取り潰しになり、統治者不在の状態に危機感を抱いたシマに住む者たちが本家であるアスファード公爵家に統治を委任する嘆願書を愚弟に献上した

そして愚弟からアスファード公爵家へ子爵家が治めていたシマを直接治めるよう命令を受けました


【オリビア・アスファード】

「愚弟の野郎、今度会ったら、エンコの1本や2本じゃ済まさねぇからな」


{城内}

【ゴーン・インジェント】

「ハクション、ハクション」


【カルロス・アスファード】

「陛下、御風邪ですか?」


【ゴーン・インジェント】

「いや、誰か噂をしていたような気がするが気のせいか」


{新しいシマ}

とりあえず私は、その湖を調べることにした

まず試しに一口に飲んでみた


【オリビア・アスファード】

「しょっぱいわね。まず飲み水には向かないわね」


私は前世の記憶をたどり、考えた末に私はあることを思い付く


【オリビア・アスファード】

「そうだ、この湖の水で塩を作ろう!」


【部下】

「塩をですか?」


【オリビア・アスファード】

「そうよ、塩田を作って塩を生産するのよ」


【部下】

「海水による塩田は聞いたことはありますが湖による塩田は聞いたことがありません」


【オリビア・アスファード】

「何、海から湖に変わるだけよ」


【部下】

「果たして、できるでしょうか?」


【オリビア・アスファード】

「やらない後悔より、やる後悔をした方がいいわ、何事も経験よ!」


【部下】

「しっ、しかし」


【オリビア・アスファード】

「仮に失敗しても決めたのは私だ!私がケジメをつける!」


【部下】

「オリビア様」


【オリビア・アスファード」

「さあ、モタモタしない、早速始めるわよ!」


【部下】

「御意!」


私は早速、夫に領内の塩職人を呼ぶよう、手紙を送りました

そして2週間後・・・


【部下】

「オリビア様、塩職人の一行が見えられました」


【オリビア・アスファード」

「ここへ通してちょうだい」


部下の案内で塩職人たちが現れた


【塩職人棟梁】

「オリビア様の御命にて、ただいま参上いたしました。私は塩職人の棟梁でございます。お話しによると塩の味のする湖があると聞きましたが?」


【オリビア・アスファード】

「ええ、口で説明するよりも直接見た方が早いわね、さあ、ついてきなさい」


私は塩職人たちを例の湖に案内した


【塩職人棟梁】

「これが例の湖ですか、では早速」


塩職人棟梁は湖の水を口に含み、湖周辺の土地を調べ始め、棟梁は驚いた表情をし、そして私の下へ来た


【塩職人棟梁】

「オリビア様、私は驚いております!」


【オリビア・アスファード】

「どうしたの?」


【塩職人棟梁】

「既に塩田ができあがっているのでございます!」


【オリビア・アスファード】

「何ですって!」


【塩職人棟梁】

「私も塩職人を始めて長くなりますが、天然の塩田を見るのは生まれて初めてです!」


【オリビア・アスファード】

「それで塩は作れるの?」


【塩職人棟梁】

「はい、海水の塩田は人の手によって作りますが、湖の塩田は自然の力で作られているので問題ありません。ただ、塩作りには、それなりの資金と材料がかかります」


【オリビア・アスファード】

「その心配はないわ!金銭は惜しまず投資する!早速、取り掛かってちょうだい!」


【塩職人棟梁】

「はっ!全身全霊を持って最高の塩を作ります!」


アスファート公爵家の資金と材料を投資した結果、手作りの湖塩が完成し、早速味見をしてみた


【オリビア・アスファード】

「ん、しょっぱいけど、柔らかい苦みと甘みのある味わいがするわ」


【塩職人棟梁】

「はい、海水とは違い、この湖の水は適度なバランスを保っているようです、これは色々な料理に合いますし保存食作りにも適しております」


【オリビア・アスファード】

「うん、これはいいわ!それで名前は決まったの?」


【塩職人棟梁】

「はい、私たちはこの塩をオリビア様に、ちなんで【オリビア湖塩】と名付けとうございます、またこの湖も【オリビア塩湖】と名付けとうございます」


【オリビア・アスファード】

「なんか、こそばゆいわね」


【部下】

「いいえ、オリビア様の英知と英断によって、できあがった代物です。早速生産いたしましょう!」


【オリビア・アスファード】

「そう、もう、それでいいわ」


後にこの【オリビア湖塩】が塩職人とアスファード公爵家の御用商人の手によって広まり、新しく治めたシマ(領地)の人口が増加し、更なる発展を遂げるとはオリビア自身も知るよしもなかった。仮に知ったとしても新しいシノギが増えれば、どうでも良かった


【オリビア・アスファード】

「愚弟め、たまにはいいことするじゃねえか。エンコは帳消しにしてやるか」


{城内}

【ゴーン・インジェント】

「ハクション、ハクション」


【イリス・インジェント】

「陛下、御風邪ですか?」


【ゴーン・インジェント】

「いや、誰か噂をしていたような気がするが気のせいか」


当の本人は気づかずに命拾いした



オリビアのいる世界の「塩」は金銀にも勝る高級品とされており、内陸部に住む人たちにとっては塩は生活にはなくてはならない存在でした

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ