友達
そんなこんなで質問攻めは終わり昼休みになった。
「疲れた.....そもそも桜木さんがあんなに食いつくとは思わなかったしな...」
「お疲れ!直人!」
「見てたなら助けろよ~雅人」
「すまんすまん。なんか、面白そうだったから」
完全に他人事だ。こいつは、鈴木雅人。俺とは小学校の時から友達で俺がイラストレーターを目指してることを知っている内の1人だ。
「お前なぁ~」
「直人。本当に付き合ってないんだよね?」
「?当たり前だろ?てか、那月お前も一緒になって質問してたよな?」
「え?いやーそれはー気になるじゃん?」
お前もか...。そして、こいつ橋野那月。俺と雅人と那月は小学校からの友達でよく3人で遊んだものだ。しかし、最近は何故か避けられる気がしていたのだが...。因みに雅人と那月は家が隣同士で幼稚園からずっと一緒だそうだ。
-!?そうか!もしかして那月は雅人のことが好きでだからよく一緒にいる俺に嫉妬して避けられているのか!-
俺は全てを悟り那月に謝罪と応援の意味を込めて笑顔で頷く。
-がんばれよ!那月-
そんな那月は顔を赤くして視線を逸らしてしまう。
-やっぱりこのくらいじゃ許してくれないか...これは、俺が気を使うべきか...-
「ちょっと俺トイレに行ってくるから」
そう言って席を外し。那月にエールを送る。
「なんであいつあんなに笑顔でトイレ行ったんだ?」
何もわかってない雅人は困惑している。これは、俺よりあいつの方が確実に鈍感だな。