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チート能力者達の異世界ライフ  作者: 星川佑太郎
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プロローグ

思いつきで書いたので何かと内容が被っているかもしれません。

俺は気がついたら、幼馴染と二人で真っ暗な場所に寝転がっていた。


ここは……一体どこなんだ……?


急いで立ち上がり、辺りをキョロキョロと見回す。

ギリギリ幼馴染の顔が見えるくらいには暗い場所だ。周囲の状況が全く伺えない。


ちょっと待て、状況を整理しよう。

俺の名前は藤原康介(ふじわらこうすけ)17歳、普通の高校生だ。

隣にいる女の子の名前は田中悠里(たなかゆうり)、俺と同じく17歳で俺の幼馴染でもあり親友でもある美少女だ。

さっきまで俺は悠里と二人で通学路を歩いていた筈なんだが……。

突然目の前が真っ暗になって、気がついたらこんな訳のわからんところにいるなんて……聞いてないぞ、オイ。

そんなこんなしてたら横で寝てた悠里も立ち上がった。やはりここがどこかわからないらしく、キョトンとした顔で辺りを見回す。


「ここは……?」

「さぁな……」


俺は大きく溜息をついた。


するとその時、頭上から一筋の光が流れ込んできた。その光の元からは1人の巨乳の女性がフワフワと宙を浮かびながらゆっくりと降りて来る。非現実的で幻想的な光景だった。

今からいろいろ説明してくれそうな雰囲気を醸し出している。


「もしかして……め、女神様……?」


悠里が唖然としながら口を開いた。


「いやいや、そんな訳ないだろ」


女神なんて実在する訳ないだろ。


『そう、女神です』

「女神なのかよ!」


後光をピカピカ光らせながら女神(自称)がこちらへやってきた。眩しっ。


『あなた方にはこれから異世界に行ってもらいます』


いや、急展開だなオイ。予想はしてたけども。取り敢えず眩し過ぎて女神が直視出来ない。

というか異世界か……女神が出てきた時からすでに「あっ、察し……」な状態なんですけど。


「あの、眩しいんでその光、何とかしてもらえません?」

『あ、はい』


そう言うと女神は急いで光を引っ込めた。それ、引っ込めれるのか。後光が減ると威厳も減った。


『それで、あなた方には異世界に行って世界を救ってもらいます』

「いやいや、いきなりそんな事言われても困り「わかりました!女神様!」ちょおおおおい!悠里いぃいぃぃ⁉︎」


何でそんな事二つ返事で了承しちゃうの?バカなの?死ぬの?


「異世界がどんな世界かもわからんと言うのにそうな危険な事をしようとするな!いい奴すぎるだろお前!もうちょっとで良いから考えてからものを言え!」

「でもさ……女神様困ってるみたいだし……助けてあげないと……女神様は私達を頼ってくれてるんだよ?光栄じゃない?」


なんていい笑顔なんだ……親友よ。別に光栄じゃあ無えよ。

この田中悠里という女は良い奴過ぎるのだ。あまりにも。

率先して面倒臭い仕事をやるから、クラスでも便利屋扱いされている上に、何かと厄介ごとを押し付けられる損な役回りの女なのだ。俺はそんなコイツを放っておけず毎回その厄介ごとを仕方無く手伝う羽目に陥っているのだ。俺は元来面倒臭がり屋な奴なんだぞ。


しかし、今回ばかりはこの馬鹿の暴走を止めねば!


「お前な……今自分がどういう状況なのか分かってるのか?そんな奴に他人を助ける余裕があるのか?」

「『情けは人の為ならず』という言葉があるように、他人を助ける事で現状が改善するかもしれないよ?」


何なんだよこいつは……って、そうだった……コイツは人の話を聞かない奴だった……。

しかも無駄に頭が良いから俺にはこいつを論破出来ない……。

もうダメだ……俺にコイツを説得するなんて不可能なんだ……諦めるしかないんだ……。


「因みに聞きますけど、帰れないんですか?」

『帰れませんよ』

「帰れねえのかよ!最初から拒否権なんて無かったのかよ!」

「まぁまぁ、康介、良いじゃん良いじゃん」

「良く無ええぇぇぇ‼︎」


俺は絶望した。


---


一通り落ち込みまくって、俺が立ち直ったところを見計らったのか女神が説明を始めた。


『あなた方は異世界に召喚するにあたって通常の人間の枠を超越した特殊な能力を会得する事ができます』

「それってチート能力って事か?」

『簡単に言うとそうです』

「チート能力で俺TUEEEEEE出来るなら悪くない条件ではあるな……」

「俺つえー?」

「あぁ、こっちの話だ」


どの道、悠里を説得出来ない以上俺も行くしかない。というか拒否権が無い。惚れた弱みという奴なのかも知れない。

だったら覚悟を決めるか……。


「分かったよ……じゃあサクッと行ってくるか、悠里」

「うん、よろしくね康介!」

「何でお前そんなテンション高いの……?俺のテンションはだだ下がりなんですけど?」

『それでは魔法陣の上へどうぞ』


そう言って女神は近くにある馬鹿でかい魔法陣を指差した。

俺たちは言われるままにその魔法陣の上に乗った。これで準備はオッケーか。はぁ……憂鬱だ……。


「楽しみだね、康介」

「そうか……?」


コイツはどこまで楽観的なんだ……?

魔法陣がクルクルと回りだした。とうとう異世界召喚の始まりだ。俺たちの周囲が眩い光に包まれる。

光で周囲の様子が見えなくなった時、女神の声が響いた。


『どのような能力になるかは行ってからのお楽しみです。それでは行ってらっしゃいませ』

「待てえええええ‼︎聞いてねえぞぉぉぉ‼︎」

「行ってきまーす!女神様ー!」

「行ってきまーす!じゃねええええぇぇぇええええ‼︎」


俺たちは真っ白な光に包まれ、そしてまた意識を手放した。


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