Geliebte(ゲリープテ)「恋人」
作者「煩悩のまま突き進んだ結果。H描写が過激に為っています。」
神 「全くこのスケベ作者が……。」
作者「あははははは。」
神 「笑って済むか~~~!!」
作者「ギャ━━━━(〃▽〃;)━━━━ス!!」
神 「ま、そう言う訳だから、H描写が苦手な人は読まないように。」
作者「今後どんどん増えるからねぇ。」
神 「こりゃ、止まらないわね……。」
作者「うん。今回は無いけれど、神と志郎も……。」
神 「ちょ!ま、まさか……。」
作者「そりゃ、見たがってる人は多いだろうし。」
神 「ま、待ってよ……。そんな事言われたって、あたしだって心の問題が……。」
作者「あれだけやりまくってて、何を言ってるんだか。」
神 「其れと此れとは別だぁぁぁ!」
作者「ギャ━━━━ヽ(〃▽〃 )ノ━━━━ス!!」
神 「全く……あ、本編をどうぞ。H描写が苦手な方は注意して下さいね。」
小説 風の吹くままに
第二十五章 Geliebte「恋人」
(ロギュールミュントの宿屋にて)
朝、陽光が差し込む。清清しさを感じる時だ。神は、宿の部屋の扉を広げた。階下を見ると、宿屋の前の少し広くなった場所で志郎と惺、そして、セレナが早朝の修練をしている処だった。
「よし、来い!」
志郎がそう言うと、惺が、踏み込んで、志郎に向かって「気」を放つ。
其れから微妙にタイミングをずらす様にセレナが踏み込んできて、志郎に「気」を打ち込んだ。
志郎は、自分の周りの「気」を張り巡らして、其の攻撃を受け止める。そして、其の後、二人に手刀を叩き込んだ。其れにより、二人は吹き飛ばされる。
「くっ……中々、一撃を踏み込めないな。」
「防御が硬いですわね。」
惺とセレナはそう言う。二人は、お互いを見た後で頷き合い、二手に分かれた。
「ちっ……やはりそう来るか。」
予想はしていたが、実際に為ると面倒だ。そう思い、志郎はそう言った。惺とセレナは、志郎を中心点として左右に展開し、二人はほぼ同時と為るタイミングで、志郎に襲い掛かる!
二人が志郎のいる所に「気」を叩き込んだ。大きな音と共に土煙が起こる。しかし、
「な!いない!」
「一体何処へ?」
二人はそう叫ぶ。その時、
「後逃げる場所は上だけだぞ!」
上方から声が聞こえた。志郎が「気」を溜め込んで、二人が居る場所に、叩き込んだ!先程と同じか、其れ以上の土煙が発生し、大きな音が起きる!
暫くして、土煙が収まった所には、惺とセレナが、倒れ込んでいた。
「くっ……。」
「まさ……か……。」
二人は、身体を起こそうとしてそう言っていた。其処に、上空から降りてきた志郎が降り立つ。
「まだ甘いぞ、二人とも。息が合うのは立派だがな。」
志郎はそう言った。二人は漸く起き上がり、
「上手く行くと思ったんだが……、まだまだ父上には敵わないか。」
「結構惺と考えたのに……残念ですわ。」
そう言った。其れを見つつ、神は、
「良くやるわねぇ、三人とも……。流石武闘派なだけはあるわ。」
そう言っていた。
(ロギュールミュントの宿屋。神達が居る場所の一階食堂兼酒場にて)
「今日は何をしようかしら……。」
朝食を食べつつぼんやりと神はそう言っていた。そう、とりあえず今するべき目的が無い為、如何するか迷っているのだった。
「ん~……。そうですねぇ、ミルは、レネアちゃんと、精霊達の多い、街外れの木々が多い場所に行って来ようかと思います~。」
ミルが自分のしたい事柄を提案する。其れに、釣られる様に、
「あ、私と惺は二人でデートがしたい!」
セレナがそう言う。惺がそれに答えて、
「デート?!って、何処へ……。」
そう尋ねる。セレナは、顔をややにやけながら、
「其れは此処では明かせませんわ。二人だけの場所に参りましょう。」
そう言っていた。其れを聞いてエミリアが、
「あ、為らば、私達も、二人だけの場所で楽しみませんか?玲御姉様。」
そう提案する。玲は其れに答え、
「あらあら、私は構わないわよ。為らばそうしましょうか。何処が良いかしらねぇ……。」
と言い、既に次の行動に移っていた。そんな彼女らを見つつ志郎が、
「なんだか、決まったようだな。俺達は如何する?神。」
そう聞く。神は答えて、
「あ~……。そうね、とりあえず、のんびり出来る場所で、二人で過ごしましょうか。ちょっと木陰になる樹の傍なんて良いかも。」
そう言った。志郎は頷きながら、
「よし、そうするか。」
そう言い、各自の行動が決まるのであった。そうして、それぞれは、朝食の後、己が望む場所へと移動をしていった。
(ロギュールミュントの街外れ、木々が並び、また、大きな樹もある、自然豊かな場所で)
神と志郎、そして、ミルとレネアは、それぞれ二人ずつが一緒に為って、此の辺りにやってきた。神と志郎は、大きな樹の所、木陰に為る辺りに腰を掛ける。ミルとレネアは、木々が多く、又小川も流れる、爽やかな場所に腰を下ろした。
「ん~……。良い場所ね、此処は。眺めも良いけど、風や雰囲気が良いわ。」
神が、空気を吸い込みながらそう言った。志郎が、其れに答える様に、
「そうだな。まだ朝早いってのに、もう子供達も遊びに来ているな。」
そう言って、視線の向こうに居る子供たちを眺める。神も釣られて其方に眼をやる。其処では、数人の子供が、木切れを持ち、何やらごっこ遊びをしているようだった。一人が悪役、他が其れに立ち向かう勇者達と言う処か。如何やら、悪役の子供が一際腕が立つ様で、勇者役の子供達が苦戦していた。
「悪役に苦戦する勇者達と言う処か。何だか、一昔前の御伽話の様な展開だな。」
様子を見つつ、志郎がそう言った。神は履いていた靴を脱ぎつつ志郎に寄り添う。そして、同じ様にその様子を見ていた。
「そうねぇ。あたしには出来ない展開ね。」
神がふとそう言う。志郎は苦笑して、
「そりゃ、御前に太刀打ち出来る者は此の世界には居ない訳だし……。」
そう言った。神は、其れに微笑みながら、
「ま、まぁそうだけどね……。でも、此処に来て、手に入れられない「もの」を手に入れたから、そんな「力」よりもあたしにとっては、其方の方が大事よ。」
そう言った。志郎は、
「そうか。其れは重畳。」
そう答えるのであった。ふと神は、「あるもの」に気付く。そして、其れを指差しながら、
「志郎、あれを見て!」
そう言う。志郎は其の方向を向き、
「如何した?」
そう言った。
其処では、数人の女の子達が、花畑で、一生懸命に花を集めながら、何かを作っている処だった。神は其の様子を微笑ましく見ている。志郎はそんな神とその女の子達を交互に見て、微笑んでいた。そして、
「よし、俺達も何か作るか。」
そう言って、近くに咲く、花の一つを取った。神が不思議に思いながら、
「如何するの?」
そう尋ねる。志郎は、答えて、
「俺も少しはチャレンジしてみたくてな。」
そう言って、「力」を使い始めるのであった。
少し離れた小川の流れる場所では、ミルとレネアが寄り添って座っていた。そして其処では、レネアが呼び集めた精霊達が集まって、少し賑やかなパーティーと為っていた。
「へぇ。そうなんだ~。」
精霊達は、大精霊クラスまで為らないと、人が直接理解出来る言葉は発しない。レネアは、精神的に、感応しながら精霊達と会話をしているのだった。そんな様子をミルは微笑ましく見ていた。
其の様子は、自然と触れ合う子供を、親が微笑ましく見ている様な、或いは、新たな知識や状況を理解しようと、又、楽しもうとしている愛しい者を、静かに愛でる、そんな情景であった。そして、
「後で、又、一緒に楽しみましょうかね~。レネアちゃん。」
ミルはそう言うのであった。レネアはミルに抱きついて、
「はい~。ミル様~。」
そう答えて、自分の喜びを表現していた。集まっていた精霊達もそんな二人を微笑ましく見るかの様に、周囲に集い、それぞれの仕草を見せるのであった。
自然に恵まれた其の場では、愛しいものに愛を示す、美しい光景が広がっていた。
(ロギュールミュント宿屋の地下室にて)
薄暗く、食料等を一時的に貯蔵する、地下室の一角に、玲とエミリアは来ていた。魔法で灯された明かりが、室内を薄暗く照らしていた。
「玲御姉様。此処で宜しいのですか?」
エミリアがそう尋ねる。玲は周囲を見回しつつ、
「そうですわね。此処なら、雰囲気といい万全でしょう。アイン、不用意に侵入者が居ないように入り口を「封印」して置いて下さいな。もし、宿屋の関係者が来る様ならば、私達が分からない様にすれば良いですから。」
そう言う。アインは姿を現しつつ答えて、
「畏まりました、仰せの侭に。」
そう言って、直ぐ様、行動を開始した。玲はエミリアを捕まえて、
「さて、如何可愛がりましょうか……。」
そう言って、周囲を見渡し始め、
「そうね、こうしましょう。」
そう言い、エミリアを壁につけると、「力」を用いて、腕を壁に固定し、身動きが殆ど出来ないようにした。そうして、右手からは、「闇」が纏うような状況で、
「さあ、エミリア、如何可愛がって欲しいのかしら……。」
そう、静かに、然し重みのある声で玲はそう言っていた。エミリアは、
「玲御姉様、エミリアを激しく可愛がって下さいませ!」
今にも玲が欲しい、と訴えるようにエミリアは嘆願をしているのであった。
玲は其の様子を見て、
「まあまあ、欲望に飢えたメス豚です事。そう簡単には差し上げれませんわよ。」
いやらしくそう言う。エミリアは更に嘆願し、腰を振り回しながら、
「お、御願い致します。玲御姉様。エミリアに、エミリアに、貴女の手を、貴女の全てを、欲しいのです!」
既に形振り構わない状況と為りながら訴えていた。涙は溢れ出し、涎も垂れ始め、更に、下半身も其の欲求に絶えられず、パンツは既に色が変わるほどに為っていた。其の姿を見て、玲は興奮しながら、
「良い格好だわ、エミリア。此の侭狂うまで置いておこうかしら。うふふふ。」
そう言いながら、エミリアの顔に手を掛ける。
エミリアは泣きながら更に懇願をして、
「お……御願い……します……エミリアを可愛……がって下……さいませ……。」
余りの状況に息絶え絶えに為りながら、エミリアはそう言っていた。そんな中、妖しい笑みを湛えながら玲はエミリアのパンツに手を伸ばし、「闇」を纏う右手を、其処に当てる。そして、
「まずは、如何反応するのかしら?」
そう言って、「闇」を纏わせた右手を其処に押さえつける。
「はぁぁぁぁぁ!」
エミリアは、急に訪れた感覚に、そう叫びを上げる。そして全身を戦慄かせて、快感に酔いしれた事を伝えた。そんな姿を見て玲も興奮しながら、
「まぁ、可愛いわエミリア、其の反応。ますます虐め甲斐があるわね。」
そう言いつつ、左手で胸を強く握る。
「あぁぁぁぁぁ!」
痛みが走る筈だが、エミリアは興奮して、口からは涎を垂らし、涙を流しながら、快感である事を訴える。玲は、そんなエミリアを見て、益々興奮しながら、
「本当に、可愛いわ!さあ、まずは一回目よ!さっさと行きなさい!」
語調を強め、右手でエミリアをパンツを少し下げてから、其処に現れた、感じる場所を強く押さえる!それにより、エミリアは絶頂を迎えて、
「ひぃぃぃ、もう、だめぇ!」
そう叫んで、がっくりと項垂れた。そんなエミリアを見て玲は、
「本当に可愛いわ、エミリア。此れからも私の物。一杯虐めて差し上げてよ。」
そう言って、一旦、壁に固定したものを外し、エミリアの衣服を脱がし始めるのであった。そう、まだ一回目なのだから。二人の営みは続いて行くのである。
(ロギュールミュントの宿屋、個室の一つ、惺とセレナが二人だけで居る部屋にて)
惺とセレナは、二人だけの部屋を貰って其処に入っていた。そして、既に二人は衣服を脱ぎ、ベットに入っていた。
「って言うか、セレナ。朝から此れで良いのかな、俺達。」
惺は苦笑しながらそう言った。セレナは答えて、
「あら、構いませんじゃありませんか。其れとも、惺は、服まで脱いだのにもうやらないんですの?」
惺ににじり寄りながらそう言う。惺は其れに苦笑しながら、
「いや、俺も御前とすること自体は、嫌じゃない。寧ろ楽しんでるさ。只、朝からやってて良いのかとな。」
そう言った。セレナが其れに答えて、
「朝しようが、夜しようがやってることは同じでしょ?で、あれば、今したいと思って、更に、其の機会まで与えられたんですから楽しみましょうよ。」
そう言いつつ、惺を弄り始める。
「あ……待て!セレナ。や、やめ……あぁ!」
惺は襲い来る感覚に、そう訴えて、身体を捩らせる。セレナはそんな姿を見て興奮しながら、
「うふっ、ベットだけはまだ惺には負けませんわ。」
そう言って、惺の首筋を舐め始め、手は惺の胸と、アソコの周囲を弄り始めた。惺は其の感覚に更に悶え始め、
「ひぁぁぁぁ!や、やめて……おかしく……なっちゃ……う……。」
そう訴える。セレナはそんな惺を見て益々興奮し、
「いいですわ!惺。其の侭、おかしくなってしまいなさい!」
そう言いながら、乳首を噛み、アソコの突起部を摘む!其の為、急激に快感が、惺に襲い来る!
「ひぃぃぃ!あぁぁぁぁぁぁ!」
惺はそう叫び、喘いだ。
そうして、暫く快感に喘いだ後、失神してしまい、ベットに倒れ込む。其の様子を見てセレナは、
「可愛いですわ、惺。此の後も更に可愛がってあげますわ。」
そう言って、惺が快感の為に、注ぎだしていた、アソコから流れ出る液体を舐めていた。其の姿は妖艶な美女其のものであった。
(ロギュールミュントの街外れ、木々が立つ自然豊かな場所にて)
志郎は「力」を使い、一つの花から「存在」を作り上げようとしていた。初めての試みに苦戦しつつ行っている其の様を見て、神は微笑ましく其れを見ていた。小一時間、志郎は様々に苦戦苦闘しつつ「力」を其の花に対して使っていた。日頃は、「気」として展開し、只、戦えば良かったのである。勿論、戦う事も楽ではない。しかし、昔から武闘家として歩んできた志郎にとって、戦うのは当たり前だった。然し、今、行っている「創造」の技は、ほぼ初めての試みである。以前は神と一緒で、漸く惺を創り出せたが、今回は自分の力でやろうとしているのだ。生半可には行かなかった。
「くっ……。一人でやるのがこんなに大変だったとはな。如何に神に頼っていたか分かるというものだ。」
苦戦しながら「力」を用いつつ志郎はそう言っていた。神は敢えて何も言わずに、微笑みながら志郎の傍に寄り添って見守っていた。
志郎の「力」で、其の花は、次第に光に包まれた侭、形を変えて行き始めた。「其れ」は次第に小さな可愛い人型と為っていく。凡そ一時間、志郎は苦戦苦闘の末、漸く「其れ」を作り上げた。
「はっ……ふぅ……慣れない事がこんなに大変だったとは……。此れからはもっと神から教わらないとなぁ……。」
漸く出来上がった安堵感からか、志郎はそう言っていた。神は、志郎に抱きつきながら、
「凄いわ。お疲れ様。戦う事だけでなく、他の事柄にも目が向けれる様に為ったのね。」
笑顔で志郎の顔を見ながらそう言っていた。志郎は苦笑しつつ、
「いや、まだまだだよ。でも、出来上がった事による充実感はあるな。俺だけでも此処まで出来たと言う。今迄は只単に、相手を倒す、戦う、此れしか考えなかったからな。勿論全く考えなかった訳ではないが。然し、殆ど考えてはいなかっただろう。今回漸く、些か考える事が出来た。どんな成果に為るか楽しみだよ。」
そう答えるのであった。そして、出来上がった「其れ」は、漸く光が収まり、其の姿をはっきりと現した。
其の姿は妖精の様で、身長が人の足から膝程度であり、頭には可愛らしい花の髪飾りがあった。そして髪の色は美しい若草色、肌は人と同じく肌色だが、瞳の色が、淡く煌き、如何やら日の光で様々に変わる様な美しい瞳であった。身体つきは華奢で、丁度、幼子を、其の侭縮めた様な姿と表現するのが良いのかもしれない。
「まあ!可愛いわねぇ。志郎にこんな可愛らしい者を生み出すセンスがあるなんて、素敵だわ。」
「其れ」を見て神がそう言った。「其れ」は神がそう言ったのを見て驚き、志郎の影に隠れる。其れを見て神は苦笑して、
「あら……驚かせちゃったかしら……。」
そう言った。志郎は、やや、苦笑しながら、
「おいおい……リュミュレ、そんなに怖がらなくても大丈夫だ。彼女は俺のパートナー、永遠の最愛為る人なんだぞ。」
そう言う。そう言われて、リュミュレと言われた存在は、すごすごと志郎の影から出てくる。そして、
「………………。」
何か囁いたが二人には聞き取れなかった。志郎が苦笑して、
「リュミュレ……。恥ずかしいのは分かるが、もっと皆に分かる声、大きな声で言いなさい。」
そう言った。リュミュレは、暫く俯いていたが、徐に顔を上げて、
「……あ、あの……あ……あたし……リュミュレと……申します。え……えっと……此れからよろ……宜しく……お……御願いします。」
顔を真っ赤にして一生懸命にそう言っていた。神は微笑みながら、
「まあ。よく言えたわね。苦手な事は大変でしょうに。可愛いわ。」
そう言う。そう言われてリュミュレは更に顔を赤くして俯いていた。神は志郎に向いて、
「さて、リュミュレは可愛いから良いとしても。志郎、惺の時と違って如何してこう極端なの?性格が。」
そう問いただす。志郎は苦笑して、
「あ~……。いや、惺の時が、ああ言う風に為ったから、ちょっと押さえてみようかと思ったんだが……。何処を如何なってこうなったのやら……。」
頭を掻きつつそう答えるのであった。神はやれやれと両手を広げながら、
「相変わらずねぇ。まあ、あたしも余り人の事は言えないけれど。でも、リュミュレは可愛いと思うわ。そうね、此れはあたしからのプレゼントよ。」
そう言って「力」を使い始める。其れにより、リュミュレの身体の周りに光が纏い始め、其れが収まった時には、淡い若草色と、鮮やかな茶色の見事なコントラストが魅せる、素敵な服を着ていた。志郎は其れを見て、
「おお。素敵じゃないかリュミュレ。花であった御前には相応しい素敵な服だ。頭の飾りと瞳が良く映える。」
そう言っていた。リュミュレは自分の服を眺め、そして、くるりと一回転してから、
「あ……あの……ありが……有難う御座います……。」
顔を真っ赤にしつつそうお礼を言うのであった。そんな可愛い仕草を見て、
「ああ!もう!可愛すぎるわね!志郎、此の子をあたしに頂戴!」
と、神はリュミュレを抱きかかえながらそう言う。リュミュレは、いきなりそんな事をされて、神の手の中でジタバタともがきながら、
「あ……あの!え……えっと……お……御願いですから……降ろして……くだ……さい……。」
一生懸命に、そう言っていた。志郎は苦笑しながら、
「神……気持ちは分かるが……リュミュレが、怖がっているから今回は諦めてくれ。」
そう言った。神は溜息を吐きつつ、
「そうね。嫌われたくないし、怖がらせたくも無いから、残念だけれど今回は諦めましょう。」
そう言って、リュミュレを下に降ろした。志郎は苦笑しながら、
「って、御前。この先狙うって事かよ。」
そう言う。神はペロッと舌を出して、志郎の其の言葉を肯定した。志郎は、やれやれと両手を広げるのであった。そんな二人を見て、リュミュレはおろおろとしているのであった。其処では、新しい「命」が生まれ、其れを愛でる、心豊かな空間が生まれていた。其れから、次に如何為るのか。其れは、此れから語られる事である。
風は今日も、緩やかに流れていた。
リュミュレ「え……えっと……あたし……どう……すれば……?」
神 「じ~~~。」
リュミュレ「ふえ?!……あ、あの……。」
神 「じ~~~。」
リュミュレ「あうぅぅぅ……。あの……ど……如何しよう……。」
神 「(可愛いわねぇ。虐めたいくらいに。)」
玲 「お母様も煩悩がだだ漏れですわね。」
志郎 「もう、呆れるばかりさ。」
エミリア 「私達のようにすれば宜しいですのに。」
志郎 「な!リュミュレにそんな事はさせん!」
玲 「あらあら。父親としては許せないようですわ。」
エミリア 「御一緒に参加されたら楽しめますのにねぇ。」
志郎 「いやいやいや、其れは何か間違っているぞ!やはり、リュミュレは、可愛く愛でる事がだな……。」
玲 「子煩悩な父親という奴でしょうかしらね。」
エミリア 「そうですわね。御父様も以前はあんな感じでしたわ。」
玲 「初めての「自分の」娘ですから仕方ありませんかしらね。」
エミリア 「私の時も似たようなものでしたから、そうかもしれませんわ。」
リュミュレ「あ……あの……次回は……「リュミュレ」……だ、そうです。……って、どう……して……あたしの名前……?」
神 「やっぱり可愛いわぁ。」
志郎 「神……。」
貴方にも良い風が吹きますように。