第79話「正式な決定」
「会長、お話があるんですけど」
夕暮れの生徒会室。
麻友は会長と2人きりになり下校時刻になっても帰らない会長に話をかけた。
「どうしたの?」
「いや、その」
言ってもいいことなのだろうか。
また会長に迷惑をかけると麻友は思った。
「黙ってちゃ何も解決しないわよ、恋人同士隠し事は無しにしましょう」
「はい。実はこの前お父さんの家に行った時のことなんですけど」
「あの時の麻友は家に帰ってきて思い詰められてた感じがしたけど何があったの?」
「私の妹がいたんです、血の繋がった本当の妹が」
「そうだったの。でも、家族がいたってことは素敵なことじゃない、もっと喜んでも良いと思うな」
「そうなんですけど、実感がわかないというか、どう受け止めたらいいか分からなくて」
「うーん、確かに私にも今まで知られていなかった家族がいるって思うと混乱するわね」
「会長もですか!」
「でも、それは誰でも普通の反応だと思うの。だから、あまり思い詰めないように今自分がしてあげられることを考えるのが良いと思うわ」
「自分がしてあげられること……住まい、家」
「麻友?」
「もう1つお話があるんですけど」
「何?」
「妹を会長の家に住まわせてください。お父さんもお母さんも面倒を見られないって言ってて住む家がなくて困ってるんです」
「そらくらい容易いことよ」
「ありがとうございます!妹を会長に迷惑かけないように指導だけはしておきますね」
「そこまで考えなくてもいいのに、妹さんも麻友も家族なんだから自由に過ごして良いのよ」
「でも、姉の立場で考えると私の気が許さないんです」
「ふふ、麻友はもうしっかりしたお姉さんね」
麻友は返事をしお互い微笑み合った。
それから、正式な麻友の妹と認められ住まいも会長の家へと決まった。
麻友のお父さんに承諾を得ると妹は会長の家へと引っ越してきた。
これから賑やかで楽しい日々が麻友たちに訪れるだろう。
これで妹も麻友にとって正式な家族になり住まいも決まりました。
また次回からコメディー話?、なるべく楽しいお話を書こうと思ってます。
麻友と会長のラブラブ話も書かなくては。
少しずつ書けるように頑張ります。
それでは。