第70話「お姉さん再び」
麻友のおかげもあってか会長と林檎は仲良くなり客室へと戻った。
客室へと戻るとそこには先程までなかった布団が敷かられており麻友たちは談笑していた。
「お帰りなさい、2人とも早かったわね」
1番最初に夕陽は声をかけた。
「会長と会話してたらお化け屋敷なんて楽勝だったわ」
「その様子じゃ2人とも仲直り出来たのね」
「というより更に強い絆で結ばれて…って!?あなた誰よ!!」
林檎は部屋の隅にあぐらをかいて座ってる女性を見て驚いた。
その反応を見てあぐらで座ってる女性は口を開いた。
「そこにいる虎さんと知り合いよ」
「夕陽さん、これはどういうことなの?」
会長は女性が手を向けた夕陽に聞いた。
「以前、旅館に泊まったことあったでしょ?その時、偶然会ったことあるのよ」
「そうだったの、でも、どうしてここに?」
「私の恋人がこのホテルで働いてるのよ、それで、勤め先から泊まって翌日デートしようと、って、こんなこと言う必要あるわけ?」
「ごめんなさい、ただ、あなたは大人だから用心のため情報を知っておかないとって思って」
「こうやって警戒されちゃうと何も出来なくなるわね」
お姉さんは一腹、タバコを吸った。
「お姉さん、ここは禁煙よ」
夕陽が注意するとお姉さんはしぶしぶタバコを処分した。
「あーら、ごめんなさいね。ん?そこの君は虎さんの恋人?」
心配して見てた優芽にお姉さんは声をかけた。
「あ、はい、そうですけど」
「今の虎さんに満足してる?」
「え、ええと」
困ってるところに夕陽は助けた。
「私の恋人に手を出すのはやめてくれないかしら」
「ふふふ。からかって虎さんの反応を見るのが楽しかったのよ」
夕陽はお姉さんの手を掴むとそのまま引っ張り立たせた。
そして、客室のドアへと向かわせるため背中を押す。
「あなたにも彼女がいるんでしょ?私たちに構ってないで恋人の所へ行きなさい」
「はいはーい、虎さんまた会いましょうね」
そのままお姉さんを廊下に突き出し夕陽はドアを閉めた。
その光景を優芽は心配の目で見つめていたのであった。
お姉さん再び登場です。
お姉さんの初登場は41話「あっち系」で出てるので分からない人はまた振り返って見てください。
でもほんと初期の頃はリズムもよく楽しく書いてたのですが今となってはなんか面白くなくなってきましたね。これも病気のせいなのですが病に負けず頑張って昔のノリを取り戻したいと思います。
それでは。