第62話「裏の姿」
「仮先生、ちょっとお話が」
夕陽は職員室にいる仮先生を呼び止めると右手を握った。
突然のことにみんなは驚いていた。
「あら、何かしら?」
右手を握った途端、夕陽は歩き出しすぐ近くのトイレに入った。
どうして仮先生を連れて一緒のトイレに入ったのか理解できずみんなはハテナマークを付けていた。
その頃夕陽と仮先生はトイレで会話を進めていた。
「仮先生、そろそろ化けの皮脱いでもいいんじゃないですか?」
「あら、何を言ってるのか分からないわ」
「とぼけても無駄よ。あなたは本物の仮先生ではない」
正論だったのだろうか。
仮先生と呼ばれていた人物は夕陽にそう言われると舌打ちをした。
「現状まだ高持家は完全に潰れてはいない。娘にも気づかれずよく来れたわね」
「バレてしまったのなら仕方がない、仮先生とやらに化けてこの女子高を内側から壊していこうと考えてたのに。今の若い子には敵わないものね」
頭部に手をかけ仮先生そっくりなカツラを外すとそこには40代くらいの女性が夕陽の目の前にいた。
「退散するなら私はこのまま逃がしてあげてもいいわよ」
「誰がそんなことするもんですか、せっかくここまで来れたのに逃げるなんてとんでもない」
もしかしてヤバいことをしてしまったのかもしれない。
そう夕陽が考えてた時には既に犯人である伊織の母親はトイレから飛び出していた。
「まずいっ!」
トイレから飛び出した伊織の母親は一目散に会長に向かっていった。
初期の頃は長文を出来るだけ書いてきましたが今となっては長文書くことが難しくなってきました。
いつも短文ですみません。
少ししか書けないですけど少しでも読者の皆さんに楽しんでもらいたい気持ちは強く持ってます。
それでは。