第61話「頼れる大人」
「見つからないように逃げ続ける?!」
突然の会長の発言にみんなは驚いた。
「でもそれって無理があるんじゃ…」
麻友の不安に夕陽は続けた。
「それは一理あるわね。大人数で動くのと少人数で動くのとは差がありすぎるしかえって目立ってすぐに捕まるわ」
「みんなで無人島に行って隠れながら生活するっていうのも出来そうな気がするけどサバイバルの知識はないし、うーん」
麻友に続きみんなは考え込んだ。
無人島で良いなと会長は思ったが、さすがに高持家の所有してた土地はすぐに見つかってしまうだろう。
「やはり逃げるしかないんじゃ…」
そう会長が言おうとすると職員室内からとある先生がこちらに向けて言った。
「君たち、廊下で話すのではなくてそれぞれ教室に戻りなさい」
先生に注意されると生徒会メンバーはそれぞれ動き出す。
「とりあえずこの件については夕方話し合いましょう」
そう会長がまとめると、生徒会メンバーは離れることにした。
「ちょっとあなたたち、お待ちなさい」
どこからか聞き覚えの声が聞こえ周囲を見渡すとそこにはあの先生がいた。
「仮先生!!」
先生は昇降口で麻友たちを待たせておき、一旦職員室へと入っていった。
そして。
「先生方!!高持家が困ってる時にそのだらけた姿勢は何ですか!?あなた方は高持家があったからここにいられてるんですよ、少しでも感謝の意を込めてぴしっとしなさい!!」
「仮先生さすが!うるっと来るわね」
仮先生が先生たちを説教する声が聞こえ林檎はうんうんと頷いた。
その横で夕陽はあることを考えていた。
仮先生再び登場ですね!
楽しんでいただけたら嬉しいです。
それでは。