表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
45/77

第44話「すれ違い?」

「……好き……」


ぽつりと呟いてみた。

でも、何故だかピンとこない。


「あぁ、よく分からないよ…!」


「何が分からないのかしら?」


「ゆ、夕陽!? あぁ、びっくりした」


「誰と思ったの? ふふ、もしかして会長?」


中庭のベンチで呑気に横になり、ぶつぶつ独り言を言っているといつの間にか夕陽がいたようだ。

聞こえていたのか。


「さぁね」


「隠しても無駄よ。麻友はすぐに顔に出るんだから」


「うぅ…」


「それで、何をそんなに悩んでいるの? やっぱり、例の告白のこと?」


「…うん。私、好きとかそういうの分からなくて。男子に告白されたことはあるけど、女子に告白されたこと初めてで、それで」


「そうね。例えば会長とキスができる?」


「き、キス!?」


「いや、それ以前に会長とエッチなことできる?」


「え、ええええ、エッ……」


その言葉を聞いて、麻友は顔を赤らめてしまった。


「それができないなら、会長のこと恋愛対象に入ってないんじゃないかしら」


「で、でも、性欲がなくたって、人は思う気持ちだけで生きていけるし」


「そうとも限らないわよ? 私は毎日優芽と色々なことをしてるけど、気持ちだけで生きていけない」


「それは単に夕陽の性欲が強いだけなんじゃないの?」


「何か言ったかしら?」


「いや別に」


「とにかく、自分の気持ちと向き合うことね」


チャイムが鳴り、夕陽は中庭から離れて行った。

残された麻友は色々と考えた。

会長とキスできるのか…それは…友達としてならできるかもしれない。

でも、愛してのキスはどうなのか。

まだ分からない。

会長とエッチなことはできるのか…それはまだ考えるの早いんじゃないだろうか。

そう思った。


「よし! とにかく、行動に移さないと分からないことだらけだよね」


バッと立ち上がり、麻友も自分の教室へと向かった。

お昼や午後の授業も終わり生徒会の仕事も終えた麻友たち。

帰ろうと、みんな生徒会室を後にする。


「おつかれさまでした、会長」


そう言って夕陽たちは去っていく。

残されたのは麻友と会長だけ。

でも、一人帰っていない人がいた。

それは。


「麻友に話したいことがあるの」


「何? 林檎」


それは林檎であった。

麻友と林檎は向き合い会話を始める。

一方、会長は少し離れたところで後片付けをしていた。


「麻友、私も貴女のことが好きなのよ」


「へ?」


「へ? じゃなくて、本当に心の底から好きなの」


「えーっ!?」


麻友は驚いた。

だって、会長に続き、林檎にまで告白されたから。

しかも、同姓に。

このことは二人きりでする話じゃないかと考えながら、混乱する。


「会長さんも聞いてるわよね? さっきの私の告白」


「ええ、もちろん聞いてるわ」


「ちょっと待ってよ。どうして会長がいるこの部屋で私に告白してきたの? 普通、告白なら二人きりでするもんなんじゃ」


あたふたと動揺する。

意味が分からない。

二人の考えてることが。


「会長も私が麻友と同じ好きなのは知ってるからよ。だから、会長にも麻友からの返事聞いてもらおうと思って」


「ということは林檎も会長もグルだったってこと?」


「そういうことになるわね」


「ますます意味が分からなくなってきた」


「麻友?」


「何ですか、会長」


「もしかして怒ってる?」


「怒ってたらどうします?」


「麻友が傷ついてるなら謝るわ。ごめんなさい」


「ということは、会長は私に悪気があっての好意だったということですよね?」


「えっ、何で…」


「だって謝るくらいのことしてたっていうことですから。そうなりません?」


だんだんと空気が悪くなっていく。


「それは、ちがっ…」


違うと会長は言いかけようとすると、麻友は。


「私、みんなに遊ばれてたんですね。すみません、今日は帰ります」


走って生徒会室を出ていく麻友。

残された会長と林檎は目で語り合った。


「追いかけなさいよ」


「え、でも…」


「追いかけなさいって言ってるの! 違うことを証明してあげなさい」


「分かったわ…!」


林檎に言われ、会長も生徒会室を出ていく。

そして、林檎はため息をつき。


「まったく、困ったものね」


生徒会室の窓から差し込む夕陽を見て、ぽつり呟いた。





自分で書いていて話が矛盾してるような気がしてきました。

もしそうだったらすみません。

でも、会長も麻友も一生懸命自分の気持ちに向こうとしてるんです。

恋愛系は難しいですが、次回も頑張ります!


それでは。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ