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第39話「山か海か」

「旅行したいと思うんだけど」


昼休み、急遽生徒会メンバーたちが生徒会室に集められていた。

放送で呼び出しがあったものだから、何か生徒会の仕事でもあるのかと思っていたが、違ったようだ。

突然の会長の発言にみんなはきょとんとした顔をしている。


「会長、質問です。何で今頃旅行?」


誰もが聞きたいことを林檎は質問してくれた。



「生徒会にお金が入ったのよ。いつも部のみんなにお金渡して使ってもらってるけど、たまには生徒会もお金を使いたいじゃない」


「はぁ、会長は会長なんだから、お金を貯めておくことはできないの? 例えば他の方法に使うとかもあるわね、先日の会長の別荘の迷路で生徒たちに迷惑かけて、そのお詫びの品を贈るとか」


「私はそのお詫びとして生徒会のみんなにプレゼントするのよ」


「旅行を?」


「ええ、もちろん、林檎さんも行きたいわよね? 麻友も一緒なんだから」


「麻友も一緒…ごくり」


林檎はさっきまでと別の表情をしていた。

どうしてだろう。

麻友は気にしないようにした。


「それで、旅行といっても、どこに行くつもりなのかしら」


夕陽は当てもなく会長が言ったものだと思っているようだ。


「そうね、どこに行こうかしら」


本当に当てがないようだ。


「じゃあ、みんなの意見を聞きましょう。それでいいですよね、会長」


夕陽のアドバイスに会長は納得する。


「ええ」


「優芽はどこに行きたい?」


「う~ん、海かな。水着着て、みんなで遊んで、最後は浜辺で花火するの」


「いいわね、そこで、夜になって肝試しをするのね。興奮するわ、優芽の泣き顔が見れるんだもの」


「うぅ~夕陽~」


どうやら優芽はゾクゾクしているようだ。

次に林檎の意見となった。


「私は山がいいわね、山の旅館っていいのよ。雰囲気もあって、温泉も色んな種類があって、やはり夏といったら山しかないわ」


「山か、私も山がいいな」


麻友は山が気にいったようだ。


「夕陽はどうなの?」


言い出しっぺの夕陽の意見を聞いてない。

麻友は聞いてみた。


「そうね、私は、どこでもいいわ。優芽と二人きりになれる場所なら」


「あはは、夕陽らしいわ」


「じゃあ、多数決で決めるのもなんだし、ここは旅行に行きたいと言った会長に決めてもらいましょうか」


「え、私が? でも、林檎さんに決めてもらったほうが、私が決めちゃうとなんか悪いし」


「会長さん」


「何かしら、林檎さん」


「ちょっと話があるんだけど」


林檎は会長をみんなから離して、二人きりになれる場所に移動した。

同じ生徒会室の中だけど、内緒話なら聞こえない。


「山にある伝説って知ってる?」


「伝説?」


「何でも、若い女同士が山で夜遊びをしていたらしいの。それで、山の中を歩いていたんだけど、途中迷子になっちゃって、帰れなくなっちゃったのよ。そこに二人は朝になるまで助けを待とうということになったの。でも、暗い山の中、明かりもない、不安でいっぱい。そこで片方の女の子がどうしようか考えていると、草むらの奥で光るものを見つけたの。その子はもう片方の女の子を連れて一緒にそこまで行った。行ってみるとそこは、洞窟があったの。その洞窟には光る石で張りつめられて光っていたらしわ。その女の子はここなら安心できると思いその洞窟で過ごすことにした。ある時、ふと思ったの。もう片方の女の子は片方の女の子に恋をしていた。ここでなら二人きりだし、いい雰囲気だし、告白するには絶好のチャンス。彼女は光る石を握りしめて、もう片方の女の子の手にも光る石を一緒に握りしめさせた。そして、いいムードになった時、彼女は言ったの、『ずっと前から貴女のこと好きです。どんな時も貴女のことを見つめていた。忘れた日なんてない、ずっと貴女のことばかり。お願いします、付き合ってください』って」


「そしたら?」


「そしたら、片方の女の子も『嬉しい、私も貴女のこと好きです。付き合ってください』って返事したわ。だから、それ以来、その洞窟は女の子同士だけが両思いになれる伝説の穴場となってるの」


「いい話を聞いたわ、ありがとう林檎さん」


「でも、会長、私も麻友のこと好きなライバルだってこと忘れないでよね」


「あら、当然。じゃあお互いその洞窟で告白できるか勝負しましょう」


「いいわね、久しぶりに燃えてきたわ」


会長と林檎がこっそり喋ってるのを見て、麻友は思った。


「なんか二人ともやけに熱いな」


こうして、会長と林檎は麻友たちのところに戻ってきて、山に行くことに決定した。

行くのは次の日の土曜日。

高持家の車で行くことになり、麻友たちは楽しみで眠れない夜を日々過ごした。




そう前から思ってたんですけど、麻友たちのお風呂シーン、または水着シーンがないことに気づきました。

もうこうなったらお風呂シーンか水着シーンどっちか書いちゃえーということで、お風呂を書くことができる山に決定しました。

水着シーンでもある海でもよかったのですが、お風呂シーンのほうがちょっと百合要素書きたいのがあるのでw

まあ、どっちもお風呂入るから変わらないかw

先話のキス編から一変しましたが、会長の告白、林檎の告白と私が書きたいお風呂もあったことから、旅行で告白するのもいいんじゃないかなと思いました。

その方が麻友にとって思い出に残りますからね。

未だ忘れられてる生徒会メンバーのキャラがいる…もうそのキャラの登場はないかもしれません。

書けないかもw

ということで、これからも、麻友、夕陽、優芽、林檎、会長のメンバーで書いていこうと思います。もちろん麗華もいますよw

それでは。

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