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第34話「不満な笑み」


「どうして私と会長さんで一緒なのよ」


「それは私もいいたいところ、最近では麻友が夕陽たちと一緒に過ごしてて、離れていくばかりだわ。でも、麻友と一緒じゃなくて良かったかもしれない。林檎さんともっと仲良くなりたかったから」


「何を言ってるのよ、麻友のこと好きじゃなくなったの」


「そんなんじゃないわ、ただ、ライバルとして、仲良くなりたいだけ」


「意味分からないわ。そもそも、私は麻友一筋なんだから。浮気なんかしないわよ」


「あら、私も麻友一筋よ、林檎さんには負けられないわ」


林檎と会長は薄暗い暗闇の中、二人で、歩いていた。

会長は麗華の一見の後、林檎と森の中で出会って迷い込んだらしい。

どうやら、既にもう、会長の迷宮宝くじ探しが始まっていたのだ。

ペアは、林檎と会長、あと、麻友、夕陽、優芽の二手に分かれているみたいだ。

持っているものは何もなく、私服で行動している。

地下の迷路の中は暑くもなく、寒くもなく、ちょうどいい感じだ。

だから、普通に過ごしていられる。

地上かと思っていたが、地下に続く道へと入っていったみたいだ。


「ところで会長さん、目的の宝くじはどこにあるのかしら。ここは会長さんの別荘、私有のものなんだから、迷路の攻略方知ってるわよね」


「ふふ、それは当然……」


一瞬、会長が固まった。

会長は苦笑いをしている。


「ま、まさか…」


林檎が不安を抱える。


「ええ、そのまさかよ。だって、もう何年も来てないもの、忘れちゃったわ」


「何年って、そう言うわりには別荘綺麗だったじゃない」


「それは自動運転ロボットが掃除してくれるから、いつでも綺麗なのよ。でも、さすがに地下はできないわね」


そんな未来の機械があるのだから、地下でも、何か発明のものがあってもいいのに、と林檎は思った。

だが、そんな調子がいいもの、あるわけない。


「それはそうと、ここでは携帯使えないのね」


自分の携帯を見ながら、林檎は言った。

同じように会長も携帯を見る。


「地下だから電波が届かないのよね。でも、この小さい明かりがあるだけでも助かるわ。視界が広がるから」


「うーん」


携帯を閉じて、立ち止まり考える林檎。


「どうしたの、林檎さん」


心配して会長は聞いた。


「考えてみたんだけど、会長さん、これ何かしら?」


ふと、会長も林檎が気になるのを見る。

それはというと、何かの形をしたフィギュアのパーツみたいなものだ。

一部だけあって、何かを示している。


「私にも分からないわ。何かの部品かしら?」


「考えても仕方がない、ちょっと私、これ気になるから取っておくわね」


「林檎さんにお任せするわ」


あるパーツを林檎はポケットに閉まった。

だんだん目が慣れてきたのか、視界が徐々に広がっていく。


「ひたすら歩いても闇の中ね」


「そうね、昔はもっと明るかったはずだけど、変わるものね」


林檎と会長は歩きながら喋っていく。

すると、何か怪しい影が見えた。


「あれは何かしら? 人?」


「林檎さん、もしかしたら麻友たちかもしれないわ」


会長はそう言うと、おびえることなく、その影に歩み寄った。

すると、そこにいたのは…。


「きゃー」


会長の悲鳴が暗闇の中響いた。


「会長さん!」


林檎は走ってかけつけた。

そこにいたのは、麗華であった。

フサフサとした獣の姿、遠くからみると怖く見える。


「うぅー、酷いわよ、会長さん。あそこから突き落とすなんて」


「あ、ごめんなさい、麗華さんだったのね。麻友たちかと思ったわ」


麗華と会長は意気投合してるようで、林檎は意味が分からず困った顔をしている。

そう、麗華は獣娘になり、頬にキスしてもらえないと元の人間の姿に戻れないのだ。

そのことを林檎は知らない。


「えーと、説明してくれないかしら、会長さん」


意気投合してる二人に林檎は言った。


「そうね、実は麗華さんなんだけど…」


林檎に本当のことを話した。

すると、林檎は、理解してくれたのか納得したようだった。


「そうだったの。に、しても、会長さん、キスということは誰でもいいのよね? だったら、私がして早く麗華さんを元に戻したほうがいいんじゃないかしら」


それもそうだ。

あの時、誰でもいいと言われた麗華は、心の中でうんうんと頷いた。


「それもそうね、じゃあ、林檎さんお願いするわ…」


と、言いかけた時、またどこからか声が聞こえ、会長は左右を見た。

同じく麗華も林檎も見る。

ドタドタバタバタ、壁が地面が高鳴る音が聞こえてきた。

どこからくるか分からない、けど、音は聞こえる。

だんだんと近づいてくる中、会長たちはその真実を見た。

どうもお久しぶりです。

麗華のことなんですが、切実に普通の人間に戻させてあげたいと感じました。

やはり高持女子高生徒会には普通の人間でラブコメが合ってるなと思いまして。

でも、これから、まだ麗華は活躍する部分もあると思うので、この!会長の迷路の中にいる限りは獣娘のままですw

そこはご了承ください。

なるべく面白く書けるよう頑張りますので、よろしくお願いします。


次回予告…パニック編へw


それでは。


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