第33話「三人」
「ん? ここは…」
麻友は目を覚ました。
どこだろうと思い、ゆっくり体を起こす。
キョロキョロ、辺りを見回すが誰もいないようだ。
と、思ったが、何やら人影が見える。
麻友はそこに行ってみた。
「あ、あの…」
辺りは薄暗い。
だが、少し先の視界は見える。
「ちょ、ちょっと、誰か来たよ」
「大丈夫、辺りは薄暗いんだもの、見えはしないわ」
何だろう、この声聞き覚えがある。
「でも、これはいくら薄暗くても大胆すぎるよ」
「うふふ、私は優芽のここが好きなの」
「ああっん」
間違いなくこれは夕陽と優芽だ。
麻友はそこで止めるように合図をした。
「おっほん!」
「あ」
夕陽は声をあげた。
そして、夕陽は後ろを振り返る。
「あら、麻友、あなたもここにいたのね」
「いては悪い展開だったかな」
「いいえ、いてくれて嬉しいわ。これで一緒に麻友も」
「って、どうしてそうなるの!」
麻友は突っ込んだ。
優芽は乱れた服装を元に戻す。
その間、夕陽と麻友は話を続けた。
「それで、どうして私たちはここにいるんだろ。確か、会長の別荘に入って迷路に入るのは翌日になってからと言われて、お客様用の部屋で寝てたはずだったんだけど」
「私たちにも分からないわ。麻友と同じ優芽と愛し合いながら寝てて、起きたらここにいたのよ」
「私は誰も愛し合ってないから! そっか、うーむ」
周りは薄暗い闇の中。
ここで三人救助がくるのを待つ手もある。
だが、いつ救助がくるのか分からないのが問題だ。
会長の別荘は広いから、もしかしたら、一週間経ってから来る可能性もある。
そしたら、水と食料はどうするのか。
ずっと待つのに水と食料がないと待ってはいられない。
ここは、三人で出口を探すしかないと思う。
「ねぇ、もしかしたらだけど、ここはもう会長さんの迷路の中では?」
優芽はそう言うと、夕陽と麻友は納得した。
「あ、なるほど、当たりそうなこというわね、優芽。じゃあ、ご褒美にあそことあそこを同時に頂くわね」
「え、え! 同時にってどうやって、きゃー」
夕陽と優芽は愛し合ってる中、麻友は二人が見える範囲の中情報を集めるため辺りを探した。
少しでもいい、何か手がかりがあれば。
お久しぶりです。
会長の別荘で麻友たちが過ごした時間を省略してしまいすみません。
ほんと話が飛んでばかりですよねm(__)m
さて、ここで、会長の別荘で寝てて起きたらもう迷路の中にいた…って、どこにでもあるようなテンプレですよね(テンプレを天ぷらと打とうとしちゃったw)
目が覚めたら異次元とか。
なるべく麗華の獣娘も、あまり、ファンタジーみたいにしないように気を付けます。
それでは。




