第29話「生徒会長の秘密」
「で、どうして会長の別荘なの?」
生徒たちの行列から解放された、麻友たちは、そう林檎に言った。
最初はみんな驚いていたが、林檎の追加により、その場を放たれた。
「数時間後、詳しいことを、プリントで知らせるからここから離れなさい」と。
「会長の別荘には、ある秘密があるのよ」
「ある秘密?」
麻友たちは首をかしげる。
まあ、会長のことだ、何があってもおかしくない、ここの高持女子高だって会長のお父さんが作ったわけだし。
「言ってもいいかしら?」
そう言って、目線を会長に向けた林檎。
会長は返事をする変わりに、首を頷けた。
承諾が得られると、林檎はまるで自分のことかのように説明した。
「会長の別荘は二つあるのよ。海寄りと森寄り、今回行くのは森寄りなんだけど、そこの別荘の地下に何と! 一億分の宝くじがあるっていうのよ!」
「宝くじ? しかも、一億円!?」
麻友は驚いていたが、優芽はぼそっと言った。
「でも、宝くじって、番号が合ってないと当たりじゃないんじゃ…」
「大丈夫、その宝くじは高持家が何年も買い続けて、奇跡の一枚が当たったものだって聞いたわ。だから、確実に一億円の宝くじが地下にあるのよ」
「やけに詳しいわね、林檎」
自信満々に言う林檎に、夕陽は言った。
「当然よ、私は元スパイだもの。ライバル校である高持は何でもお見通しなのよ」
「ふぅーん、ちょっと興味があるわね」
うんうんと頷く夕陽。
その横では優芽があたふたしている。混乱と驚きが混じってるのであろう。
「そこで! 会長の別荘に全校生徒全員で行こうという計画なの」
まるで自分の別荘に誘うように、林檎は、提案した。
まあ、当の本人の別荘である持ち主の生徒会長は、微笑んでいる。
これでいいのであろうか。麻友はこの先不安を感じていた。
夕方のHR、全校生徒に一枚の紙が配られた。
それは、生徒会長の別荘に全校生徒で行くという内容だった。
もっと読んでみると、会長の別荘の地下に一億円の宝くじがあるので、それをみんなで探すということだった。
麻友はこの紙を見て、この前のMaiden's tailが思い浮かんだ。あんな感じの競争になるのだろうか。
この先、どんな展開になるのか、誰も想像していなかった。
最近、字の文がダメになってきている私。
勉強しないとですね、でも、なるべく書けるように頑張ります。
さてさて、今回は生徒会長の秘密…というか、秘密じゃないですねw
もうバレてますw
恋愛のほうも書かないとなと思ってるんですが、どうも、コメディになっちゃいますw
麻友たちを書くの楽しいので、しばらくはこんな感じになるかもです。
それでは。