第23話「生徒会室」
「こら! そこ、手を繋いで歩かない! もし、何かあったらどうするの!! 自分の身は自分で守りなさい!!」
早朝の、登校時間、校門の前で怒声が聞こえた。
もちろん、主は仮先生だ。
この朝からこの声が聞こえるとなると、うっとおしくなる。
嫌だなーと思いながら、仮先生の前を通ると、突然声をかけられた。
「そこのあなた」
「え?」
「そこのあなたと言ってるの。確か、あなた生徒会役員だったわよね」
「は、はい」
「今日の放課後、生徒会室に行ってもいいかしら?」
「せ、生徒会室に!?」
「何かやばいことがあるの?」
「いや、そんなことはありませんけどっ」
「なら、いいわよね。まず先生は校舎内を見学したいの。もう結構昔のままの学園だもの、一回童心に戻って見てみたいわ」
仮先生はそういってフフフと笑っていた。
楽しげだなーと思い私も棒でアハハと笑ったが、笑っていられなかった。
そうだ、今日、生徒会室に仮先生が来るのであった。
こうしてはいられない、すぐ、会長へ伝えねばと思いスタスタと歩いて校舎内に入った。
生徒会室に入るといつも通りみんなが集まっていた。
そう、私が朝の放送で集めたのだ、緊急対策として。
「麻友、本当に仮先生がこの生徒会室に来るのかしら?」
会長は不安げな様子で聞いてきた。
「はい、各部屋ごと全部見ていきたいそうです。子供の頃に戻って」
「困ったわね、この生徒会室を本当に潰す気だわ」
子供の頃に戻りたい気持ちはわかるけど、本心では、この生徒会室を潰す気であるのは事実だ。
何とかしないと。
「会長、ちょっと聞きたいんですけどいいですか?」
私はおそるおそる聞いてみた。
「とりあえず、この作戦でいきませんか?」
何か言葉に響いたのか、会長はあたふたし始めた。
お久しぶりです。
ツイッターで見ればわかるかと思いますが、精神的な病気で中々続きを書けそうにないです。でも、やる気が出たらちょくちょく書いていこうと思ってます。大好きな作品ですので。少しずつ更新していくので、よろしくお願いします。