(さ)桜
膨らんだ蕾が薄桃色に色づき、やがて春の訪れとともに花開く。
桜。
日本人はどうしてこんなに桜が好きなんでしょう。
春という、別れと出会いの季節の象徴。
儚く美しい、それでいて可愛らしい花。
小説のモチーフとして一度は使いたいと思う題材ですよね。
私の好きな西行の歌。
「願わくは花の下にて 春死なん そのきさらぎの望月のころ」
死ぬなら桜の下で、というのは、なんともいえず美学を感じます。
儚く美しい桜はときおり死の象徴にも重ねられます。
綺麗だけど少し怖い。けれどもなぜかどうしようもなく惹き付けられる。
桜の歌もたくさんありますね。
いきものがかり、森山直太朗、レミオロメン、福山雅治、河口恭吾などなど、いろんな有名歌手のいろんな名曲があります。
どの曲もやはりどこか切ない曲が多く、胸がきゅんと締め付けられる感じがします。
昔から桜は日本人に愛されてきました。春を待ちわびる人の心とともに、美しい花を咲かせる桜はみなを笑顔にしてくれます。
桜の木の下で、桜吹雪が舞う道を歩いている情景。
それだけでいろんな想像力がかきたてられますよね。
私も以前そんな短編を書いたことがありますが、桜という題材は本当に創作意欲をいろんな人に沸かせるのだなと思いました。
音楽にも絵にも小説にも。
写真も撮りたくなりますしね。
卒業、出会いと別れ、新生活。
そして日本の心。
美しい桜の花の季節が待ち遠しいです。