(こ)言葉
「こ」のお題も悩みましたが、言葉にしました。
やはり小説を書いている以上、言葉を扱っているぶん、いろいろ書くこともありそうに思いました。(たぶん……)
人間は言葉でコミュニケーションを取る生き物ですが、考えてみれば言葉って難しいですよね。
私はバイリンガルでもなんでもなく、昔から日本語しか話せない残念な人間ですが、同じ言葉を話していても、伝わらないことって結構あります。
例えば、
・イシを持って歩きだした。
とあったら、ある人は、
・意志を持って歩きだした。
と考えます。あるいはまた別の人には、
・石を持って歩きだした。
となります。
同音異義語による受け手の誤解ですね。
他にも、方言の違いで伝わらないってことがあります。
あまり書くと私の住むところがどこら辺かばれてしまいますが、少しだけ例をあげると……。
「ああ、えらい。ちょっと休ませて」
「そこの机つっといて」
とか。
たぶん、意味わからない人のがほとんどなんじゃないでしょうか?
上の言葉を標準語に訳すと、
「ああ、疲れた。ちょっと休ませて」
「そこの机移動しておいて」
になります。
どうですか?
なんで偉いの? 机を吊るってなに? って思ったかた、私の住んでるところからは遠い人ですよ!(たぶんほとんど)
でも、方言って面白いですよね~。なんだそれは、って思うような言葉がいっぱいあります。
しかしうちの母は昔人間なので、バリバリの方言を聞いて育ちましたので、私も普段は結構訛りまじりでしゃべってます。
可愛い、と思われるような種類の方言でないのが悲しいところです。
昔聞いて可愛いな~と思ったのは、博多弁。
~たい、っていうのを女の子が使ってるの、いいですね。グッときます!
広島弁はちょっと怖いというか、迫力あります。
~じゃけえのお。って、強面の人が話してたらビビります。
そしてこのエッセイを書いていて、方言を小説に取り入れるのも面白いよねと思いまして、自作の小説にも取り入れることにしました。
現在執筆中の「世界の終わり、茜色の空」のなかで、今後うちの地域の方言が出てくる場面がありますので、もしよろしければチェックしてみてくださいね!(思い切り宣伝!)
あとは伝わらないといえば、他にもいろいろありますよね。言葉が足りなかったり、言いたいことと出てくる言葉がうまく合わさらなくて伝わらなかったり。
よくメールとかでのやり取りでトラブルになったりとか、ありますよね。特に文章だけでのやり取りというのは、人の顔が見えないぶん、文面の印象が強く表れてくる気がします。だからこそ、一層気を付けなければいけないなと思います。けれどなかなかこれが難しく、感想やらを書いていても反省することが多いです。失礼なことを書いていたら、申し訳ありませんです。
文は人なり、という言葉がありますが、こうして普段文章を書いていると、他人の文を見て、その人の人となりを推測したりしますよね。
いろんな人の文章を読んでいて不思議で面白いと思うのは、それぞれ同じように文章を書いているにも関わらず、ひとつとして同じ文章はないというところです。
すごくしっとり落ち着いた文章。
楽しいコミカルな文章。
優しい柔らかい文章。
スタイリッシュでかっこいい文章。
いつも、なんでこんな文章がこの人は書けるんだ! と驚きとともに、すごいな~と感じています。
文章というのは、自分の考えを表現するものですから、そこにその人の個性とかが表れてくるのは当然といえば当然ですね。
いやでも、正直、こんなふうにネットで自分の文章をみんな晒してますが、よくよく考えたらこれって結構恥ずかしいことのような気がします。今この文章を書きながら、ものすごく恥ずかしい気がしてきました。
そういえば、初めてネットに小説を投稿したときのあの緊張感は、そういう気持ちが内心あったからこその緊張感だったと思い出しました。
自分の文章が、不特定多数の人に見られている……!
これって、結構恥ずかしい!
超恥ずかしがり屋のあがり症なくせに、私って意外と大胆なことしてる!
きゃああ~。
……なんて、匿名だからこそできるんですよね。自分でも気づかなかった面が出せる場所ですよ、ここは。
ネットっていろんな意味ですごいなと思います。