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あいとしあわせ  作者: もんしゃーさん
序章 此処に眠る
1/3

死神と英雄

僕は正義にはなれませんでした。


僕は偽善者にしかなれませんでした。


皆を救えるって信じてました。だけど、無理でした。人には人の限界域があってそれを超えることはできないのだと、僕は死ぬ時にようやく悟ったのでした。

僕は子供でした。自分が正義なのだと、僕が正しいのだと思ってたからです。


だから次は、守れる力が欲しいです。

殺す力なんていらないから。だから守る力が欲しいです。


ねぇ神様、いるんでしょう?

僕のお願い聞いてください。


僕が次に生を受けた時は、争いのない世界に生まれたいです。

わがままだって分かってます。だから、お願い。


もうぼくはひとをころしたくない















△▼△▼




優しい風が頬を撫でた。

広大な草原には大きな石碑が一つ。



「ねえ、英雄さん。」


小さな少女は茶色い髪を揺らし石碑に花を手向け、呟いた。

少女の後ろには何人もの子供がいた。

ある者は微笑み、ある者は涙を流す。それぞれの反応を見せた。


「英雄さん。私達は英雄さんに守られた。大人は皆英雄さんを悪く言うけど、私達は知ってるから。だから、」


一歩、少女は前に出て笑みを浮かべた。


「おやすみなさい。」








▼ △ ▼ △


子供が帰り、誰も居なくなった草原には、今も心地の良い風が吹き続ける。

優しい風が、子供達を守るように吹き続けていた。



《死神、ノーチェ・ニハーヤ。

此処に眠る。》





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