表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
現実は小説より奇なり  作者: 雪月 蒼紅
第一章 幸か不幸か
6/40

第3話 作戦実行…的な


さてと…まずは馬車を止めないとな…丁度馬車もスピードが出せない山道だ。俺はチャンスとばかりに馬車の前に飛び出した。


「はい。ストーップ!!」


両手を広げてなんとなくウインクしながら(←後で死ぬほど後悔した)声を張り上げた。


おっさん1(見た目から)「誰なんだ、どけぇ!…ってあの時のガキぃ!どうやって外に出やがったんだ!?」


…コイツらが奴隷を運んでいたのか…二人とも目付きが悪く、ガタイがよい怖そうなおじさんみたいな感じだったが…許せねぇ!!


「ガキっていうな!このオッサンが!!」


一般人と怒るところが少しずれてるのが俺クオリティーだ!


おっさん2(見た目から)「るせぇんだよ!!何がしたいのかわかんねぇが…」


おっさん1、2は懐を探りだしたと思ったら一目見ただけで分かるような危険物、鉄の剣を引っ張り出してきた…


「いゃ、ちょっと待ってあげて!?俺が殺されちゃうよ!?」


おっさんどもは此処までの道のりで魔物に遭遇してなんとか迎撃したと思ったら、その直後に俺が飛び出してきて、意味もわからないユーモアを連発されて、怒りが頂点に達しているのだが…蒼紅にそんなことが分かるような賢さはなく、それどころか挑発的な態度をとっているので…


「「殺すんだから当たり前だぁ!!」」


俺は持っていたKY(空気読めない)スキルを存分に発揮して作戦とは違ったが、オッサンを誘き出すことに成功…


「助けぇ~てぇ!!!」


全力で命を狙う二匹のおっさんから逃走…


いやぁー………今の俺はか弱い少女ってことを忘れてたわ……


走り出してから一分もたたないうちに息切れして捕まっちゃったよ…


「ちょこまかと手を煩わせやがって!死ねぇぇ!ん?ぐはっ!」


あっ…俺死んだわ…と思ったその時、ガツンという音とぐはっ!っていう悲鳴とともにおっさんが倒れてきた…


「お、重くて臭い…」


死ぬことへの恐怖よりも目の前にある白目を向いたおっさんの顔の方が怖いかもしれない…


ドゴッ!


「ぐわぁ!?」


…ドサッ…


おっ?向こうでも作戦が成功したっぽいな♪


「やったな!」「これで自由だ!」「あのお嬢ちゃんが居てくれたお陰ね!」「あれ?そういやあの嬢ちゃんは?」「そういえばいないわね?」


皆が辺りを見渡し始めた…重いよ~…臭いよ~…


「たぁ~すぅ~けぇ~てぇ~……」


「「「あ…」」」




その後俺はおっさんをどかしてもらって脱出出来た…


はぅ~…大変な目にあったぜ!


まぁ、何はともあれ助かったし、万事解決だな!


………でも…この後はどうしよっかな…


なんて思っていると例の男の子がやって来て…


「ありがとう!君が居なかったら今頃僕は…」


男の子は深く頭を下げて涙目で見つめてきた…


「いや、俺そんなに凄いことしてないし…そうだ!名前は何て言うの?」


そういえば今まで一度も聞いたこと無かったな…


「あ!…そういえば自己紹介してなかったよね…僕の名前はカインっていうんだ。君の名前は?」


お?日本語を使ってるけど名前は外国っぽいんだな…じゃあ文字はどうなんだろうな…


「おーい…どうしたの?」


はっ!また呆けていたみたいだ…


「あぁ、俺の名前は蒼紅だ。」


「ふーん…ソークっていうだ…変わった名前だね…それに、一人称も女の子なのに俺だし…あっ、別に悪口のつもりは無いんだけどね!」


慌てて弁解してるけど別に怒ってないんだけどな…


「いや、別にいいよ、それよりこれからどうするの?俺、行くあてないし…」


「それならここの近くに結構大きな町があったはずなんだ!そこにいけばいいんじゃないかな?」


「へぇ~…町にとかって入るのに何か必要あるの?」


さすがに俺が非常識なのも分かってくれたみたいなのでいちいち突っ込まないでくれた。


うん、やっぱり俺とは大違いだな。


「通行証っていうのもあるんだけど、無くてもしっかりと検査してもらったら通して貰えるし関税はかかるけど…あの二人のお金を少し貰えれば大丈夫だと思うよ…」


おおお~!!早速、頂く発言!!まぁ、この状況ではどうしようも無いけど…


「で、町は何処だ?」


これが分からなかったらどうしようも無いしな。


「…それは…その…あの…」


どうやら本当に分からないようだ…どうしようか…と思ったとき、


「あぁ、私は分かるわよ。案内は任せて頂戴!」


おお!神は見捨てていなかった!!俺達は恵まれている!このまま…彼女が出来て…エヘヘ…


「よだれ…出てるよ…」


また、妄想ワールドへと入っていたようだ…


「…まぁこのままここにいても仕方がないし、町に向かおうか…」


そうして俺は町に向かうことにした。



町までは比較的安全にたどり着くことが出来ました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ