表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/114

12





遥花の家、コンビニ袋がテーブルに並ぶ。


「誰だようすしお二袋買ったの。」

悠が袋をあさる。


「俺や。」


「デブまっしぐら。」


「太らん体質です。」


「腹出たら追い出すからな。」


いつもの調子、遥花は笑う。

この空気は楽だ。

何も考えなくていい。


悠はポテチを口に入れながら、ちらっと湊を見る。


「最近さ。」


「ん。」


「お前静かすぎん?」


「うるさいよりマシやろ。」


軽い応酬。

でも悠は目を逸らさない。


「いや、なんか企んでる顔。」


「なんも企んでへん。」


「前はさ、もっと分かりやすかったじゃん。」


湊が眉を上げる。


「何が。」


「好き好きオーラ。」


遥花がむせる。


「ちょ、」


「今はな。」


悠はポテチをつまみながら続ける。


「本気の顔してる。」


湊は一瞬黙る。

笑わない、逸らさない。


「最初から本気や。」


関西弁が少しだけ低い。


悠は肩をすくめる。


「いや、最初は勢い。

今は覚悟?」


空気が一瞬だけ止まる。

悠はすぐに遥花を見る。


「お前もな。」


「なに。」


「最近、否定が早い。」


「してない。」


悠がにやっとする。


「ほら。」


遥花が視線を逸らす。


湊は何も言わない。

そこがまた、腹立たしい。


悠は立ち上がる。


「まあ俺はどっちでもいいけど。」


コンビニ袋をまとめ悠はキッチンへ行く。


残された空気。

遥花は湊を見ない。

でも、さっきの言葉が残る。


勢いじゃない。覚悟。


日常は続いている。

ポテチの匂いも、テレビの音も変わらない。


でも。


三人の位置は、少しだけ動いた。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ