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Episode1,
「ん、、」
今日も朝が来た。目を開けるのが嫌になるくらい、陽がベッドに差し込む。
この俺、大本翼は何も言わぬまま昨日の残り物を食べた。
昨日バイトの帰りに買った小松菜で作った味噌汁、休日の朝はこれくらいでいい。
家の下で子供がはしゃいでる。まだ休日の8時だぞ、
この世界は一人ひとりが「能力」という魔法みたいなものを持っている。
その能力でどんな大学に行ったりどんな仕事に就くかが決まると言っても過言ではない。
そんな俺の能力は、、、
「、、、、」出た。
俺の能力は翼を出す能力だ。
まぁ、この翼で飛んだりできる。
俺はこの能力を使ってシロイヌヤマトで運送屋をしている。
しかし、瞬間移動できる後輩よりも仕事は遅いし、物と物の位置を入れ替える同僚に抜かされて行っている。
しかもこの翼ではたいして遠くまで飛べやしない。せいぜい飛べて1kmだ。
つまり、俺は役立たずということだ。
なんか外が騒がしいな、
「またあいつらか、」
外では人々の悲鳴が飛び交っていた。