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第五話 作戦

インターチェンジへ向けて、全力でペダルを漕ぐ。


「天使。」


「リリィです! なんでしょう?」


「天使って人間界のものは触れるんだよな?」


「はい! 通り抜けたりは無理ですけど! 急になんですか?」


「作戦がある。協力してくれ。」


「了解です! でも、先回りするって言っても、車の方が早くないですか?」


「おそらく犯人の車は信号の多い大通りを走ってるし、あと…」


「あと…? あとなんですか?」


もう話している余裕はなかった。

16年間生きてきたこの街。

近道なら頭に入ってる。


全力でかっ飛ばしてやる。



インターチェンジのある交差点へついた。

完全に息が切れ、冬の冷たい空気が喉の奥にへばりついている。


左手の甲を見る。運命の赤い糸の距離はどんどん小さくなっていく。


間に合った。

安堵したのも束の間、数字が小さくなるとともに緊張が高まる。


ギュルルルルル…


10m


9…8…7…


6…5…4…


3…2…


…1




目の前を黒いバンが通りすぎた。

確かに後部座席の女性と目が合った。銀色の髪飾り。



佐々木サクラだ。


すぐさま追いかける。

黒いバンは高速道路の入り口へと車線変更した。

本当はダメだけど、スピードを落としたバンの後ろを追うように俺も高速道路へと入る。


料金所へ差し掛かる。黒いバンはETCではなく一般車両用のゲートへと進む。


発券するため、スピードを落とし窓を開けた。


俺は深く息を吐き、大きく吸い込む。


作戦開始だ。


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