表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
AZU(アズ)  作者: 檜尾 眞司
2/3

酔っぱらうAI!

関西弁は文字にすると、関西圏以外の方には読みにくいかもしれません。

 

 その街は闇に包まれていた。

 『緊急速報、緊急速報』

 テレビからはピッポンピッポン…と警報音がけたましく鳴り響く!

 『 現在、大和市が全域で停電しています。原因は不明、復旧の目度は立っていません』

 

 


 彼女の名はAZU(アズ)

 ナノテクノロジーを応用して、造られたAI!

 そのAZU(アズ)がパワーを証明するために起こした停電である。


 数分後、上空からの映像が写し出された。 


  挿絵(By みてみん)


 

 それは、異様な光景である。

 一瞬にして人々の暮らしが闇夜に落ちてしまったー!!


 そして、一夜が明けた。

 300万世帯の大和市の停電は30程で復旧した。

 住民にとってはとても長く感じた時間だろう!

 どれだけの影響があったかは不明だ!


 だか、AZU(アズ)は現実で存在している、恐るべきパワーを持ちながら!



 翌日ー

 「おとおさーん」

 日野のもとへ娘の果穂が駆け寄ってきた。

 嫁のはるみも一緒だ。

 「きのう、このへんって、まっくらになったでしょ!」「さびしかったー!?」

 無邪気に娘は聞いてくる。

 「ああ、寂しかったよ!」

 隣の林さんがいつの間にか表に現れていた。

 嫁のはるみが気づき挨拶を交わしてる。

 「こんにちは」「はい、こんにちは!」

 何だろう、日野は少し違和感を感じている。

 隣の林は「あれ?独身では無かったの、おやおや!?」「なんか波乱の予感がするー!」

 なにやら、意味深な独り言を呟いていた。

 新居への訪問である。

 お互い新鮮に感じている。窓越しから賑やかな声が響いていた。

 「うわー、広いのねー!」

 「かほもここに住みた〜い」

 だが日野は思った。(嫁と娘には言えないよな〜!)

 (絶対無理やし、理解されないだろう日本政府が造った、女性ロボットが一緒に居るなんて)

 そう思った瞬間は顔が引きつっていた。

 

 

 不思議な事に、嫁と娘が帰ってからもAZU(アズ)は姿を表さなかった。

 日野は辺りを見回している。

 「いつも、どこに居るんだ。居なかったら居ないで気にはなる!」


 リビングに入って座ろうとしたその瞬間!

 「うぎゃ〜!」

 日野が悲鳴を上げた。


 AZU(アズ)が突然壁から現れたのだ。

 「なんや、へんな声だして!」

 「突然現れるからじゃあないですか、心臓止まる思いました!」

 手には、何かを持っている。

 ウイスキーと手作りのお摘みがそこにはあった。

 お摘みは豚玉のお好み焼きとなぜかゴーヤチャンプル。

 お好み焼きは分かるが、ゴーヤチャンプルはなぜ?

 「まあまあ、お兄さんいっぱいどうです!炭酸割りなど!」

 「なんか、AIのロボットって最先端の技術とおもってたけど意外と庶民的なの!」

 「ウチは何でも出来ますよ、お摘みとかも!」

 日野はちょと呆れ顔をしていた。

 

 数十分後、日野はほろ酔いになっていた。

 AZU(アズ)も酔っ払っている?

 なにやら、相手に合わせてほろ酔いモードというのがあるようだ。

 日野が少しテンションが上ってきたようだ。

 「AI言うても、お摘みに関してはうちの嫁のはるみには勝てないな〜!」

 「はあ〜っ、なんやそれ嫁と子が来とったからいろいろ遠慮しとったのに、そんなんいわれたら損した気分やわ!」

 やってられないと言う表情をしていた。

 日野はまた、テンションが上がり言葉を発した。

 「ちょと聞いて良いですか、あなたは人工知能を備えたロボットですよね!」

 「そや、当たり前やん」

 それって、当たり前ではないだろうと思いながら日野が一番気になっていた事をきいてみた。


 「あなたは何故に関西弁なの?」

 日野の興味がそこなんってAZU(アズ)は思った

ようだ。

 「別に不思議ちゃうで、開発者が関西人やからしゃあないやろ」


 「も〜お!」

 「そやけど他人行儀やな、ウチはアズでええで、あんたはマコでええやろ!」

 「あんたとは、やっとれんわ!なんて…!」

 日野は少し一緒に乗っていた。


 なんて、早い反応なのだろう!漫才の掛け合い、突っ込みのような。

 関西人ののりの速さに負けない処理能力である。まあ、早くて当たり前かロボットだしな、と日野は思った。

 そして、ロボットのわりに表情が顔にでるんだと思っていた。結構リアルな表情をしている。

 今も、これはどうっていう表情をだしているのが分かる。

 

 「アズは何の目的で造られたのか教えてよ!」

 

 マコはやはり、調子に乗りすぎた質問をしてきたとアズは瞬時に頭脳に転送され、困ったふりをしている。

 「いや、聞いて大丈夫なのかな〜?」

 やはり、戸惑った!

 「まあーしゃあないな、全部は喋られへんけど概要だけ教えたろ!」

 「せやけど、あまり詳しゅう言うたら、国家機密やから他人にしゃべったら、どうなるか分からへんけどな!」

 アズはマコの顔が蒼ざめるのを察知した。

 「まあ、ウチの事が他にバレたら政府お抱えの特殊部隊が乗り込んでくるやろな!」

 まあ、軽い乗りでいってる感じだか、日野の顔がもっと蒼ざめているのが分かった。

 アズの少しキツめの釘を刺す感じの対応である。


 「だったら、いいです…!」


 「また、今度にします、あっ忘れてた明日は出社日だった!」

  

 その後、ふたり?1体と1人は寄り添うようように寝てしまいました。


             

      to be continued




 

 

今回も読んで頂きありがとうございます。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ