エンチャンター 凄腕で頭のネジが飛んでいる協力者2名現る
何かカブる、何故かカブる…。
なので、ゲーム名は少しばかり変更しました。(TT)
「これを直せと…」
目の前には最近話題のゲーム、モンスター ドライブ クロニクルの特大サイズカセットと、自分の身長を遥かに超える天任堂の、とあるゲーム機。
ドラゴン専用らしい…。
しかも、リモコンはオリハルコン製の特注品!
確か、このリモコン、ドラゴンでも壊れないと言うフレコミで売っていた奴では?
天任堂の開発部が気合いを入れて壊せるものなら壊してみろ!と作成した一品らしいのだが…。
折れている…。
呼ばれて、見てみた、何度見ても現実は変わらない。
「仕事サボってネタ探し…話題探して遊びにきたが…これ直すの?エンチャンターと召喚士は無理として、リッチの俺が居ても厳しくね?と言うより、何でドワーフいない?錬金術師は?」
確かに俺は呪物作成が得意だが…、へし折れたフレームを普通になおすにはドワーフ居ないとキツイだろ!
召喚士のダリスは語る…。
「俺は、あの神竜と通信でモンクロをやるために設定しに来たんだが、壊れていると言う事で、修理まで頼まれた…のだが、普通にドワーフ居ても無理だから呼んだ。まともにやれば3日間どころか3ヶ月かかる…」
とりあえず、文句言う前に、先ずは調査だ。
エンチャント効いているが…
「ドラゴン相手に、単なるエンチャントじゃ弱いだろ、念には念を入れ呪物化した方が良かったんじゃね?」
「流石に呪物化した物を売る訳にもイカンだろ、天任堂的には…」
エンチャンターのクライブは語る
「一応、公式では呪物は販売しない事になっているので…一応、私、錬金術少しなら出来ます」
「なわけで、外注かつ改造と言う事で対処と言う訳だわ…報酬は天任堂から頂く!」
「しかし…3日後までに?普通に無理!へし折れたオリハルコンフレームなんて、直せる訳ないだろ!」
「オリハルコンフレームの方は今回は直さない!」
…はぁ?
「あそこにある残骸の山を利用する、俺たちは、あれを直してエンチャントと呪物化加工で、この場は乗り切る!」
「天任堂に在庫無いの?」
「特注品なんですから、修理どころか在庫すら無いですよ!」
「予備ぐらいストックしときなさいよ!」
「一応、動画配信する予定…話題になるだろな~世界一有名な作家が粉砕したリモコンを修理し呪物化しました…絶対バズる!」
〆切無視してトンズラしてるし…編集者達は怒るだろうな。
「仕方ががねぇな…で、どうするんだ?」
「先ずは、この設計図と工程表を見てくれ。」
残骸化したリモコンのフレームはステンレス製、他のフレームを切断して整え、サンダーボルトで電気溶接
基盤やボタンは付け替えや、熱魔法で取り外しや溶接
「全て魔法で作業か…フレーム溶接はサンダーボルトの魔法でやるの?溶接機は?」
「マナは有っても、錬金術では遅すぎる!機材が無ければ十分な電力もない!もし、溶接機や電力が有っても溶接時間が足りない!ならどうする?多少強引な方法と技術と根性でどうにかするしかない…大丈夫!あんたを召喚した魔法よりは、遥かに簡単、ただ…地味に面倒くさいだけだ」
「ボタンやフレーム強化はどうする?」
「強度強化のエンチャントをメインにして負荷が大きくなったら呪いの力で、操作している奴を減力化と魔力吸収して自動修復発動、それすら超える力が加えられたら、自動でサンダーボルト発動するシステムを基盤に組み込む、お仕置きしないと、また壊すだろう?」
「まぁ、あの残骸の山が物語っているな…少し呪物化している様な気がするが?その前に、そんな仕様にして問題にならないか?」
「どうにかしろ!…と言う、ご要望にちゃんと応えただけだ!問題無い!」
「ゲームプレイ中にビリビリにならない?」
「なると思う…想像してくれ」
興奮して徐々に、フレームとボタンの悲鳴が聞こえるてくる…。
そして!
…電気ビリビリ!
…神竜の悲鳴が聞こえる。
…
…
「面白そうたな…」
「…そうだろう」
「天任堂は、今回の改造経費は特別に出しますが、改造した物についての責任は一切取りませんので…」
「逃げるなよ…」
「どう考えても、そんな無茶苦茶な改造、責任取る方が無理に決まっているじゃないですか!無茶言わないで下さい!」
「ドラゴンでも壊れないが売りで販売したものだろ?なら、ガチでその仕様にしてやるだけの話だ!」
「他の方法じゃ駄目ですか?」
「お前、あそこを見ろ!あの片隅にある残骸見て、少しばかり強化して何とかなると思うか?」
「…ならないと思います」
「だから、呪いのリモコンにするのだろう?大丈夫だ…大事に使えは呪いもサンダーボルトも発生しない」
「発生させる奴が悪い!気にするな」
「仕様の説明は誰がするのですか?」
「誰もしない…」
「そうだよな!説明したら面白くない!」
「勘弁して下さいよ!最終的に天任堂にクレーム入るじゃないですか!」
「その前に、すでに俺…編集者達からクレームのメールが沢山届いているのだが?」
「流石に『クハハハ!さらば諸君、また会おう』なんて言って仕事ほっぽってトンズラしたら、そりゃ普通に切れますよ…」
「〆切が辛い…5000年も作家やったら、ネタなんて無くなるわ!むしろ、沢山の作家が居るのに、カブらない様にする事が無理があるだろ!」
そう言うとリッチは出口の方に向き、叫び始めた。
「それ〇〇さんのパクリですかって?バッカじゃねーのー!」
死んでも、仕事は尽きず暇がない、自由が無い…。
そう、やり場無い怒りを叫んて、何かに没頭し忘れるしかない…。
そんな日々からの脱走…。
しかし、その日1日は、素材作りに没頭したリッチだった。
1週間に一本ペースで上げられたら良いかな~と思っている今日この頃です。