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第3話 失った物は

 見えた未来をハイリさんに伝えるため、俺は飛んでくる魔法や矢を見ることなく、すべて紙一重で避けつつ、木に素早く登り、上からハイリさんの元に向かった。


 ハイリさんの元まであと少しの所で、木がなぎ倒され、道が消えてしまう。

 未来を見る

降りて向かう→死亡

木の蔦を使って向かう→可

 俺は木の蔦にぶら下がり、そのままハイリさんの元に向かう。


 ハイリさんと合流するが、ハイリさんはかなりのダメージを受けている。

 そして俺達を取り囲む勇者、冒険者、暗殺者。

 それでも、諦めるなんて出来るはずが無い。

 しかし、足掻く俺に勇者が剣で突き、俺の左腕から激痛が走る。


 痛い、痛い痛い!

 だが、まだ未来は見えている。

「………!伏せろ!」

 そう、俺が叫ぶと、森から大量のモンスターの足音が聞こえたと同時に、冒険者や暗殺者の腕が、頭が、それこそあらゆる部位に穴が空き無くなっていた。


「なんだ、これは…。」

 勇者達や音が聞こえた場所から遠い場所にいた冒険者達は無事だったようだが、それ以外の者は皆死んでしまったようだ。

 そして、呆然とする俺達の前にモンスターが現れた。


 そのモンスターは鉄で構成されていた。

 そのモンスターは鉄で出来た筒を4本まとめた巨大な何かを持っていた。

 そのモンスターがこちらにその何かを向けると、何かが高速で回転し、向けられた人間が原形を失っていく。


 勇者達がモンスターと戦闘を始め、勇者の初撃でモンスターの一部が俺達の元に飛んできた。

 俺はモンスターの一部を拾い、なんとかハイリさんを連れてその場から逃げだした。

 モンスターによって俺達を追っていた者達はかなり数を減らしたが、いまだにその包囲は続いていた。

 俺は未来予測を使って、ハイリさんも一緒に生き残れる未来を探した。


 森から追手に気づかれずに脱出→不可

勇者達を倒す→死亡

必要最小限の人数を倒して脱出→不可


「くそっ!」

 ここから脱出出来ない…!だが、何かあるはずだ………!何か、何を見落としている?

 その時、俺はさっき入手したモンスターの一部を落としてしまう。

 すぐに拾い、そして、気がついた。


次元の穴


 異世界(ベフティル)と繋がる穴が存在することに………。


 すぐさま、異世界(ベフティル)に向かった場合の生存出来るかを予測する。

 しかし結果は………。

異世界(ベフティル)へと繋がる次元の穴に入る→エラー、エラー、過去行った者がいません


 未来が予測出来ない!?

 エラーのあとの言葉にも疑問はあるが、それよりも次元の穴に向かう。

 どうやっても死ぬのなら、俺は生きれるかどうかも わからない未来に向かう。

 俺はハイリさんにも、予測した結果を共有する。

「………異世界(ベフティル)に行こ。」

 ハイリさんがそう言ったことで、俺達は次元の穴を目指したのだった。


 しかし、どこにあるかもわからない、次元の穴を探すのに時間をかけるわけにはいかない。

 ハイリさんの怪我もかなり回復しているので、ここは投げ飛ばして貰うか…。

「ハイリさん、俺を投げ飛ばして貰えますか?」

「………フューくん、冗談はだめ。」

 見えた、10秒先なら見える未来視によって、投げ飛ばしてもらった未来の光景を見た。

 あらゆる方角を未来視で見ることで次元の穴を探す時間を無くせると思ったのだ。


 左前方に進んだ先に次元の穴が存在していた。

 俺とハイリさんは次元の穴に向かい、そして次元の穴を………すり抜けた未来が見えた。


 ………は?

 いや、すり抜けていない未来も見えるから、何か条件が………、あぁ、なるほど。

 未来予知によって、すべての情報を入手した俺は条件を理解した。

 条件、それはモンスターの一部を先に次元の穴に入れること、だった。


 俺は判明した条件の通りに次元の穴を通る。

 すると、まるで重力が無くなったかのような感覚になり、俺達は異世界(ベフティル)にたどり着いたのだった。


 異世界(ベフティル)にたどり着いた俺は、ある異変に気がついた。

 それは、記憶が思い出せなくなっていたことだった。

 この世界に来てからの記憶と髪が白色だった頃までの記憶しか思い出せなくなっていたのだった。


「フューくん?」

「あなたは…、誰ですか?

 ごめんなさい、僕、記憶が無くなったみたいで…。」

「私はハイリ、フューくんのお姉さん。」

「ハイリ…、姉さん。」

 僕とハイリ姉さんは異世界(ベフティル)をあてなく進むのだった。

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