裕也、新しい仲間
「まあ待ってください、ここで暴れても良い事なんてないですよ?」
止めに入ったことを少し後悔しながら貴族に言った。
「なんだ貴様は?関係が無いのなら首を突っ込むな‼︎さもなくばこいつと同じように痛い目を見てもらうぞ。ぞ、ん?貴様の連れの女、まだ幼いがかなり整っておるな。よし、そいつを置いて下がれ。貴様は特別に許してやる。」
とさも自分が正しいように、ユキナを下品な目で見る貴様。もちろんそんなわけわからん理論を飲めるはずもなく、反論する。
「申し訳ありませんが僕とあいつは一緒に旅をしていますのでそれはできません。それに他者を平気で傷つける貴方にはとても任せられません。」
それを聞いていたユキナ以外の全ての人が驚いた。ユキナは貴族の命令より自分をとってくれたことにすごい嬉しさを感じる。周りの人達も皆でこそこそ話している。
「あいつ、あんなこと言って大丈夫なのか?」
「すごい、貴族を前に堂々と。」
「実はあいつも貴族なんじゃ?」
「女のために貴族に逆らうなんて素敵ね。」
我慢ならなくなった貴族は護衛パーティに命令した。
「もう我慢ならん‼︎最初にそいつを仕留めろ‼︎ただし殺すな。そいつの前でその少女を嬲りごろしてやる。」
「わかりましたタートラーズ様。」
護衛パーティは笑いながら裕也にかまえる。裕也はと言うと、ユキナに手を出すと言われて憤慨していた。
「おとなしくしておけよ?そうすれば手と足の4本で済むから。」
「まあそのあと死んだ方がマシと思う位なことをお仲間にされるけどな。」
「後で楽しませてもらうぜ。」
そう言われながらも何もせずに裕也は眼鏡を外し、両目を閉じて体の力を抜いた。それを見た護衛達は更に笑みを増す。そうしたらいきなり裕也が左眼だけを開いた。眼の色が金色から更に綺麗な黄金色になり白目の部分は黒に、目の周りには怪しげな模様が出てきた。しかしそれを観れたものは奴隷らしいの少女と切られた女性と少年、ユキナだけだった。それ以外は全員息もできず裕也を見ている。何故ならその4人だけ裕也は無意識に神力の嵐をさけているのだ。
「”俺”の仲間に手を出すっつったんだ、覚悟は出来てるよな!」
いつもとは違う口調で一気に護衛達を吹き飛ばした。さらにその勢いでタートラーズの意識を刈り取り元の位置に戻った。その動きを一部でも見ることが出来たものは裕也が感じる視線では4人だけだ。そして元に戻り眼鏡をかけ切られた2人に寄り、回復薬Ⅳと不思議な瓶を渡した。
「回復薬です。傷が治りますので飲ませてください。それとこれは僕が作った薬です。飲めば傷跡も残らず元気になれますよ。」
それを受け取り飲み干した2人は
「お兄ちゃん!ありがと!」
「助けてもらった上にこんなお高いもの、すいません。代金は後日払います。」
と言ってきたので、
「そうですか?では代金分は頂きます。そうですね金貨15枚でぐらいが妥当かと。」
「な、そんなにかかるのですか⁉︎」
金貨15枚といえば日本円て1500万円以上だ。この世界では1日大体鉄貨10枚あればなんとか生きて行けるぐらいだ。もちろんこの額を払える平民はほとんどいない。
「もちろん。それでも10分の1ぐらいですけどね。子供に飲ませた方だけでも黒金貨1枚以上しますし、貴女の飲んだものはそれとは比べ物にならない位すごい薬です。」
「な、な、」
高すぎて言葉も出ない女性。
「そうですね、ではまず幾つかの質問に答えてください。まず貴女達は親子ですか?」
何を聞いてくるのかとビクビクしながらもそうだと答えた。
「次、名前は?それとその子の父は?」
「名前はマーガレットとコナンです。この子と私は直接血が同じではありません。
昔拾ったんです。それから私が育てています。その分生活が少しかつかつで。」
と少し苦笑いに言ってきた。
「最後に獣人の国の方角はわかりますか?」
わけがわからないがとりあえず答えるマーガレット。
「ええ、むかし行ったことがあります。確か向こうです。」
と教えてくれた。それを聞いた裕也は満足そうに
「ありがとうございます。今の情報は僕にとって金貨20枚の価値があるので5枚お返しします。」
と内ポケットから金貨5枚を創造して渡した。それを聞いたマーガレット達ギャラリー全員は驚いた。
「な!そんな‼︎助けてもらった上にそんなことまで‼︎流石にそれは受け取れません‼︎」
「では助けたんですから命令として受け取りなさい。」
と少し強い口調で言った。
「今度おたくにお邪魔します。その時に美味しいお茶を出してください。」
マーガレットは泣きながら言った。
「本当に頂いても?」
「等価交換です。さっきの情報の分を払わないと僕が泥棒になってしまいます。貴
女は恩人を泥棒にしたいのですか?」
そう言ってもう一度手を差し出す。
「感謝します。ううっ、これで生きていけます。」
「それとこれを2人ではめて置いてください。攻撃を防いでくれます。絶対に取らないでください。ギャラリーが貴女のお金を狙っています。」
と指輪を二つ渡した。そして別れの挨拶をした。
「では私たちはこれで、」
「何から何まで本当にありがとうございました。必ず遊びに来てください。お待ちしています。」
と言って別れた。
「で?君はどうしてついてくるのかな?」
分かれてからだいぶ経った所で付いてくるさっきの奴隷だった女の子らしき人物に質問した。
「やっぱりばれていたか。俺も連れて行ってくれ、」
と言ってきたので
「君はあの貴族の奴隷だったんじゃないの?」
「お前の器が気に入った。連れて行ってくれ、」
言葉は少し強いけど、スキルで判断して嘘は言ってないと出たので、確認する。
「君はついて来て何がしたい?」
「この世界が見て見たい。生まれも育ちもすぐ近くの村だったからな。それに強くなりたい‼︎さっきの人達みたいなのを守れるだけの力が欲しい‼︎お前は強かった。なら戦い方を教えてほしい。」
これだけ言われても嘘はなかったので連れて行くことにした。
「わかった、連れて行こう。こいつはユキナ。俺はユーヤ。君は?」
「俺はモミジ。よろしくな!師匠」
とにっこり笑った。
やっと出せました‼︎実は案であえてスルーしていずれ再開みたいなのでも良いなと考えていました。更に男かもとかも。
次はこの国を・・・です‼︎ww




