表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/38

プロローグ『死刑執行人』

「はあっ、はあっ……」


 今夜も喉が焼けるように熱く、呼吸をする度に激しい痛みが襲ってくる。

 一時は静まっていた恨みが、まさか……こんな形で再び私を蝕むことになるなんて。ああ、あの女が恨めしい。

 現世から抹殺できたと思ったのに。

 私の中からも消滅できたと思ったのに。

 あの女が私と同じ服に身を包まれているとは。これは私にとって一生の汚点といっても過言ではない。


「いや、待てよ……?」


 考えてみれば、再び恨むということは……あの時の復讐がやりきれなかったということの裏返し。そうだ、これは神から与えられたあの女へ本当の復讐を果たすチャンスなのかもしれない。いや、それが私に任されたことに違いない。

 3年前、お前は逃げるようにして私の前から姿を消した。

 だったら、今度は私が直接お前を葬り去ってやろうじゃないか。あの時とは違って、今度は容赦なく裁いてやる。お前に残っている道は死という名の道だけだ。二度と蘇らせてたまるか。

 でも、単に実行するだけではつまらない。

 そうだな、まずはあの女に冥土へのチケットでも送っておこうか。彼女の怯えた表情は私にとって最高のオカズになりそう。それをじっくりと味わってから、私が自ら死刑を執行する。これ以上に至高な計画はないでしょ?


「神よ、私は決意しました。あの女を処刑します」


 1人の人間を青々しいフィールドから追放したあの女に、もはや生きる資格なんてないのだ。

 死刑執行人として、忌まわしきあの女……堕天使に鉄槌を下すのだ!


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ