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縁の理(えにしのことわり)上巻~ReTake.ZERO~MORSウイルスとAIアリシアの攻防  作者: 平瀬川神木
第11章 再起

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第93話 第11章 再起 第5節 第二プロシージャの地獄の地図

【アリシアの初報370日目】

 昨夜までとしていた共産主義国の「世界一路構想」の参加表明のリミットが過ぎ去った。アメリカがプロテオブロックの全世界配布を発表して以降は、参加表明国は無かった。その間の共産主義国は、気味の悪い沈黙を貫いていた。

 ただし主要7カ国の中では、アメリカ軍がもたらし続ける情報によって緊迫感が続いていた。

 その情報とは北朝鮮、フィリピン、パキスタン、イラン、エジプトの各国の軍隊の動きが活発になってきており、訓練との発表を表明したうえで。戦車などが国境周辺に集まっているという事実だ。


 世界一路構想参加表明のリミットが過ぎた2時間後、日本時間の午前3時数十秒過ぎ、日本国内の全行政放送スピーカーがけたたましい警報音を立てた。その直後、無機質な声が鳴り響いた。

「ミサイル発射情報。ミサイル発射情報。当地域にミサイルが着弾する可能性があります。屋内に避難し、テレビ・ラジオをつけてください」


 翌朝のテレビニュースやネットニュースでは、韓国、台湾、インド、イラク、シリア、トルコの軍事基地や空港滑走路、レーダー施設、ミサイル施設、発電所などがミサイル攻撃を受けて、4時間経過した現在でも燃え盛っている様子の動画や写真が溢れていた。

 同時に世界一路構想に参加した国の軍隊が、隣接した国との国境線を超えて侵入し、戦車での攻撃や航空機での攻撃の様子も映し出していた。


 トーストを口に運ぶ美咲。

「夜中に起こされて何事かと思えば……一晩で世界がひっくり返った感じね……」

 悠太は無言でテレビを見ていた。


「繰り返します。日本時間午前3時、韓国、台湾、インド、イラク、シリア、トルコの6か国が、同時に隣国からの武力侵略を受けました。Jアラートも全国で鳴り響き、日本海を通過するミサイルが確認されています。詳しい状況を、軍事解説者の佐々木さんにお聞きします。佐々木さん、現状はどうなっていますか?」

「はい、まさに未曾有の事態です。私が知っている限りでは、6か所同時に隣国との戦闘状態が始まるなど、聞いた事がありません。情報の一つとしては、共産主義国からの同時ミサイル攻撃を合図とするように、軍隊の戦闘状況が始まったのではないかというものもあります」

「お隣の韓国も大変なことになっているようですね」

「まず、アメリカ軍は韓国と台湾に戦力を割いて対応しているようです。在韓米軍が北朝鮮の侵攻に対抗し、第七艦隊が台湾海峡で共産主義国軍と対峙しています。つまり、他の国に対しては、アメリカ軍は介入が難しい状態です」

「いまお話しにも出ました台湾の状況ですが、現在、台湾海峡ではフィリピン軍が、台北・台南の空港やミサイル防衛網を攻撃中との情報も入ってきておりますが」

「そうですね、台湾関係法に基づき、アメリカは台湾の安全保障を約束しています。すでにF-35戦闘機とイージス艦隊が展開しており、フィリピン勢力を抑える動きが活発化しています」

「さらにインド情勢についてですが、パキスタン軍がカシミール地方への攻撃を開始。インドのデリーやムンバイでも大規模な空爆が行われたようですが」

「インド、パキスタン間の衝突は核戦争に発展する危険性があります。アメリカはすでに情報支援と防空ミサイル供与を開始しているようです。また、フランスもラファール戦闘機を派遣しています」

「次にイラク、シリア情勢ですが、イラン、シリア政府軍がバグダッド、ダマスカスへの攻撃を続行中。アメリカは中東での影響力維持のため、すでに第5艦隊と特殊部隊の派遣を模索しているようですが、韓国、台湾の情勢次第という状態です。イスラエルもイランへの報復攻撃を強化とのことですが」

「これは中東全域を巻き込む全面戦争に発展する恐れがあります。イラクでは駐留米軍がイランと交戦中ですが、規模は限定的です。代わりにサウジアラビアが戦闘機を投入し、イラクを支援しています。シリアはさらに複雑で、ロシアがアサド政権側で小規模な介入をしつつ、トルコとイランの動きを牽制しています。米国はシリア北東部の拠点を維持していますが、同時多発で手が回らない状況です」

「最後にトルコの状況ですが、エジプトがスエズ運河の封鎖と同時に、イスタンブール、アンカラへの攻撃を開始しました。イギリス、フランスが艦隊と空軍をトルコへ派遣しているとの情報ですが」

「トルコへの攻撃は、NATO条約の自動介入を発動させる最悪の引き金でした。イギリス、フランスの即時展開は避けられず、NATO全体が参戦することで、第3次世界大戦への道がもはや止められない状況になりつつあります」

「ありがとうございます。状況は刻々と変わっています。引き続き、最新情報をお伝えします」


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