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ヒヨコでも理解るッッッ!!! 〜超常異世界クライテリア霊長種人類「ヒト」の構造〜 著:竜王の忠実なる臣下A

なんか教科書みたいだな……って思ったら毎日の授業を楽しく受けられる気がしない? えしない? そっかぁ……でも専門用語って厨二心擽ぐるよね、ねっ!?


 まず前提として、我々が住まう超常異世界クライテリアとは、あらゆる世界に隣接する概念的異常次元を指す。


 この世界では精神体の活動、いわゆる心に作用される「神秘」という概念が存在し、この神秘によって様々な超常現象が引き起こされる。


 そして超常異世界(クライテリア)の生態系の頂点に君臨するのが「ヒト」を始めとする霊長種人類である。


 万物の霊長という不遜なる称号を種族単位で持つ彼らの秘密を、ここでは丸裸にしていこうと思う。






 まず、この世界のあらゆる物質は「チャクラ」を持つ。


 チャクラとは言わば存在エネルギーであり、超常異世界(クライテリア)ではチャクラを持たない物質はその存在を維持出来ず消滅する。


 生命体というのは、この物質に宿るチャクラから抽出された生命力を供給される事で活動する生物を指す。


 そして物理次元に於いてこの「チャクラから生命力を生み出す」過程が行われていると同時に、霊魂次元では「虚無から霊子を生み出す」現象が発生する。


 これが、生命が宿す霊魂の正体だ。


 霊子は霊魂次元に存在する霊媒——物理次元で言う物質やエネルギー——の一種だ。


 内側に霊力を、外側に霊気を持つ三層構造の霊媒であり、これがヒトを万物の霊長たらしめる最大の要因と言って良いだろう。


 故に、チャクラはあっても生命力を抽出しない非生物や、生命活動を停止している死体等は、霊媒を生み出せないという事だ。


 そして霊魂から生み出され続ける霊子は、霊魂と同一座標上に存在する位相体——肉体に時間をかけて蓄積し変質する。


 霊気、霊子、霊力が一つとなった霊的物質の究極形——霊素へと。


 霊素は極めて安定した状態の霊媒であり、生半可な霊障では碌に傷を付ける事も叶わない。


 そして魄は霊魂より溢れ出る霊子を受け止める器という役目もある。


 生命活動に呼応して霊魂も働くとは言え、器の許容量以上に貯める事は出来ない。


 既に魂魄——霊魂と魄の間を指す——は霊子でいっぱいなのにそれ以上生み出し続けたら爆裂してしまう。


 そこで、霊媒の「現実化した虚無」という性質を利用して貯金するのだ。


 魂魄内の霊子が減ると時間経過で回復するのは皆周知の事実だろう。


 だがそれは厳密には回復ではなく溜め込んでいた貯金を切り崩すが如き原理なのだ。


 事実、短時間の内に何度も霊子の消費を繰り返すと徐々に回復量が落ち、最終的には微々たる量しか回復出来なくなるという研究結果が出ている。


 我々生命体が常に生み出しているという霊媒は本当に微量で、魂魄が満杯になっている時にその微量の貯金をコツコツ貯めていたからこその回復速度なのだと自覚しなくてはいけない。

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