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テーマ詩集:神殿

棘地蔵

作者: 歌川 詩季

 いろんなお地蔵さんあるそうですね。

 石頭のうえに(とげ)をはやして

 石のうえにも三年どころか

 石のその身を何百年と

 石柱(いしばしら)のように(そび)えるが

 石に()すなど(こけ)ばかりで

 石狩る鍋に煮られさえせず



 (とげ)のはえたその頭を

 でてやりたいけれども

 指に刺さるのを知りつつ 手をのばす者はなし


 (とげ)のはえたその頭に

 笠をかぶせてやりたいけれど

 穴を穿(うが)つのを知りつつ くれてやる者もなし


 (とげ)のはえたその頭が

 それでも (とが)ることなく

 まるを(えが)くのを知るなら せめて()でてやってくれ

 


 (そび)えるは苔生(こけむ)した棘地蔵(とげじぞう)

 まるい頭に(とげ)をはやして

 石柱(いしばしら)のように何百年と

 石狩る鍋に煮られさえもしなかったおまえを

 でてやることなどできないが

 せめて このぼろ笠でよければ くれてやろう

 お参り、あんまりしないですが(汗)

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― 新着の感想 ―
[良い点]  >せめて このぼろ笠でよければ くれてやろう   優しい眼差しを感じます。 [一言]  石が並んでますね。
[一言]  棘のように見えても先は丸いかもしれない。  びっしり生えていれば表面を撫でても刺さらないかもしれない。  気をつけて手を伸ばせば、触れられるものなのかもしれませんね。
[良い点] 深い! どんなに堅かろうが棘があろうが何だろうが、その奥にある「本質」を見れば、自ずと手を差し伸べてゆく気持ちになれるのかもしれませんよね☆ 合掌(^人^)
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