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最強のSランク冒険者?…実は神の使徒です  作者: VAN
第1章 Sランク冒険者編
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第五話 護衛依頼

☆サランド領【西門近くの噴水前】


僕は今、Cランクパーティーのソルティナ達と、CランクからDランクに降格したブルド達と共にとある商人の護衛任務に就いている。

正直…空気は最悪だ…

ブルド達は降格したのは僕達の所為だと思ってる。完全に自業自得なのに。しかも僕がCランクになったのが気に入らないらしい。や〜ね〜。


で、先日討伐依頼受ける気満々だった僕が何故、護衛依頼を受けているかというと…


――――――2時間前――――――――

冒険者ギルドにて。


いつもの騒がしいギルド入り口から中に入る。

「あっ!待ってたわよ!コーキ君」

冒険者登録した時に対応してくれた受付のお姉さんだ。

「おはようございます。何でしょうか?」

僕はお姉さんに、何故僕を待ってたのか聞いてみた。


「ブルド達の事なんだけど、とりあえずDランクに降格させたわ。本来はこれだけでは足りないんだけど、コーキ君の実力がどれくらいかはギルドマスター達も分からない。だからね、同じ依頼を受けて貰いたいの!」


突然何を言い出すんだ、このお姉さんは。

僕はパーティー組んでないし、ブルド達とは揉めただけで仲良くない。むしろ悪い。それなのに同じ依頼受けろだなんて…


「あっ、勿論コーキ君とブルド達だけじゃ色々と心配だから、ソルティナさん達のパーティーも同行して貰うわ」

ですよねーー!よかったーー!でもこれで合計7人か…

一体何の依頼なんだろ…

これだけの人数だからオーガロードとか?

あれ?やばい!ワクワクしてきた!

初討伐は雷鳥、初討伐依頼ではオーガロード。

悪くない!


「それで、僕達は何の依頼を受けるのでしょうか?」

期待いっぱい、キラキラした目で僕は受付のお姉さんを見た。


「これからデルーズ商会がサランド領から王都に向かうんだけどね、その護衛よ。片道3日、王都滞在して帰りも護衛ね。往復での依頼だから悪くない話しよ!」


護衛依頼か。

片道3日で王都滞在が数日。約10日の依頼なら報酬も良さそうだ。是非とも受けたい。

「分かりました。その依頼、受けさせていただきます」

報酬がいくらかは聞いていないが、護衛依頼は片道のみが多い中で往復で受けられる。経験を積む為にも報酬など気にせず受けてみたい。


「ありがとう。よろしくね!これが依頼票よ。護衛依頼達成きたらデルーズ商会の人にサインもらってね。集合場所は西門にある噴水前よ」


…といった感じで依頼を受けたのである。

―――――――――――――――――――――


「お待たせしました。デルーズ商会のデルガです。暫くよろしくお願いします。」

帽子を被ったヒョロヒョロなおじさんがデルーズ商会のデルガさんだ。僕達も挨拶して、馬車の準備が整ったみたいなので出発することになった。


西門抜け、3日かけて王都へ行く。その間に盗賊やモンスターに襲われたら僕達の出番だ。

盗賊は出ないで欲しいけど…


「坊主、この前はありがとな。坊主が雷鳥を倒したんだってな。今度は俺らが守ってやる番だ」

話しかけてきたのは黒焦げベスタだ。あんなに真っ黒だったのに、ここまで綺麗になるなんて…神殿の回復術は凄いな。


「いえいえ、無事回復して良かったです。これからよろしくお願いします」

僕は心の底から思っている黒焦げというワードはあえて口に出さず、復帰出来たことの喜びだけを伝えた。

聞きたい…一瞬で黒焦げから元に戻ったのだろうか…

気になる…すごく気になる。


「俺らが守る番だと言っても、坊主強いからな。また俺らが守られるような事がないようにしないと」

「そうね。あの動き、私達が束になっても坊やには勝てなそう」

ジャールとソルティナは笑いながら言っていた。

ベスタはそんなに強いのか…と少し落ち込んでいた。

ブルド達はそんな事あるか、とまだ信じていない。

まぁ、僕自身どれくらい強くなったのか把握してないしね。だからこそ、戦闘が楽しみで仕方ない。


護衛としては良くないかもしれないが、僕はモンスターが襲ってくるのを心待ちにしていた。



―――――――――


―――――――


―――――


―――


来なかった。特に何事もなく無事王都の門の前に到着してしまった。

不完全燃焼だ…。

王都の門で身分を証明し入るために並んでいる。

その間に何か起こるわけもなく…

無事王都へ入った。

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