第1話 平凡な街の片隅で
それは、いつも変わらないはずの…
何気ない1日のはずだった…
学校へ行き、授業を抜け出し近くの公園で昼寝をする。これが毎日の日課。
しかしこの日は違った…
厳密に言うと、昼寝はしていた。
しかし、ふいに目が覚めると、街の中央の上空に隕石?らしきものが降ってきている。
そして…かなり上の方ではあったが、それは砕け散った。
「ヒュン」「チクッ…」
その欠片は首筋をかすめた…
そして、また深い眠りに…「………」
「ハッ!」
どのくらい寝ていたのか、辺りはもう陽が落ちている。
「とりあえず帰ろう」
急いで帰る事にしたのだが、何かおかしい…。
誰かが、つけてくる感じだ…
だいぶ近くに来ている。
後ろを振り返る!が、誰もいない。
「気のせいか…」
そして前を見た瞬間!
「オマエノ、ダイジナモノハ、ナンダ?」
何だ?おじいさん?暗くてよくは見えないが、誰だ?「オマエノダイジナモノ…カゾクヤ、トモダチトカデハナク、ダイジナモノ」
とりあえず逃げよう!関わらない方がいい!
しかし…体がおもうように動かない…
「ダイジナモノ、ハヤクコタエロ」
「リングだ、この右手のリングだ。」
「フム、ニンシキシタ」
その瞬間、目の前から消えた…とりあえず今は急いで帰ろう…
次の日、授業をさぼろうと思い教室を出た所で話し声が耳に入った。
「昨日、隕石みたいなのが落ちた後、変なのに声をかけられてさあ。」
「ダイジナモノが」「とか言っててさあ…」
『ガシッ』
「その話し詳しく聞かせろ!」無我夢中で掴みかかっていた。
「話すから、下ろしてよ」『ケホッ、ゴホッ』
「これこれ、こうで…」
同じだ…俺の時と同じだ…「で、お前は何て答えたんだ?その大事なものは。」
「あぁ、それはもちろんこの万年筆だよ。この学校一優秀と言われる僕だよ?このプレゼントで貰った万年筆に決まってるだろ。」
「それ以上用事がないなら僕はもう行くよ。授業が始まるから。」
「あっ、あぁ、そうだな…」
一体何が起きてるんだ?
気分が乗らねえなあ、屋上でさぼろう…
数分後…
「あっ、トオルちゃん!珍しいね、屋上でサボりなん?僕も一緒にサボるねえ」
「何だよ、ジュンかよ」
「トオルちゃんは相変わらず冷たいなあ。久しぶりなのにい。」
「うるせえよ!ゆっくり寝かせろ!」
「トオルちゃんマジ冷たいよお。面白い話しあるのにい。」「昨日さあ空から何か落ちて来たっしょ。その後、変なやつに絡まれちゃってさあ。大事なものがあとか言っちゃってんの。マジうけるっしょ。」
「ジュンも?」
「あれー?トオルちゃんも会ったの?うけるよねー。CDって言ったらどっか行っちゃったんだけどねー。マジうける。」
俺を含めて3人目…
何なんだこれは?
何が起きてるんだ…
「ジュン、暇なら一緒に中央公園に行くぞ。早く来い」
「えぇっ、トオルちゃんからデートの誘い?断れないじゃん。じゃあ行こっか」
俺たちは女神像の所まで行くのだった。