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【物語】ふたり

作者: ウルリハルカ

台本形式、短編読み切りです。

正直者「おや」

嘘つき「あ、どうも」

正直者「どこか、お出かけ?」

嘘つき「ちょっと、そこまで」

正直者「雨が降る。傘を持って行くといい」

嘘つき「大丈夫。持ってるから」

正直者「それなら良かった。同じ方向に行くから、一緒にいい?」

嘘つき「別にいいけど」

正直者「俺は本屋に行く。昨日発売の推理小説がもう、楽しみで」

嘘つき「あの、犯人がコックのやつね!私は昨日買って、一気読み!すごく面白かったよ!」

正直者「あはは。それは楽しみだ。お、雨が。おまえも傘をさすといい」

嘘つき「これ位の雨、濡れたほうが気持ちいいから」

正直者「俺の傘に入ればいい」

嘘つき「余計なお世話よ」

正直者「はいはい。本屋の後、カフェに寄らない?」

嘘つき「私はそんな暇ないし。たまたま一緒になっただけよ」

正直者「おまえのことばは、わかりやすいね」


正直者は嘘つきの手を、そっと握る



【物語】相合傘



正直者「ほら、行こう」

嘘つき「……」

正直者「あったかいカフェモカ、飲もうか」

嘘つき「……あのね」

正直者「ん?」

嘘つき「昨日は、ごめん」





(了)



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